キタニタツヤが明かす、“ゴッホ”を想い書き下ろした新曲『肺魚』制作秘話「自分だけがあまりうまく生きられない瞬間がある」

2026.5.28 21:30

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大ゴッホ展「夜のカフェテラス 東京展」の『夜のカフェテラス』と共に映るキタニタツヤの写真

上野の森美術館で5/29(金)より開催される『大ゴッホ展「夜のカフェテラス 東京展」』のメディア取材会(5/28)に、本展のイメージソング「肺魚」を書き下ろしたキタニタツヤが登壇。楽曲制作の裏側を明かした。本記事では、取材会トークセッションでの、「肺魚」に関するキタニのコメントを“全文”掲載。ゴッホの作品や人生に触れたことで何を感じ、何を紡いだのか。「肺魚」というタイトルに込められた思いとは──?

◆不朽の名作『夜のカフェテラス』が約20年ぶり来日

世界中で愛される画家、フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)。画家としての活動はわずか10年ほどで、生前はほとんど評価されなかったが、オランダのクレラー・ミュラー美術館の創設者「ヘレーネ・クレラー・ミュラー」はゴッホにいち早く注目し、作品の収集に取り組んだ──。2回にわたり開催されるこたびの大ゴッホ展は、すべて同館の所蔵作品で構成される。

大ゴッホ展「夜のカフェテラス 東京展」の写真
「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」展示風景、上野の森美術館、2026年

5月29日(金)〜8月12日(水)まで開催される“第1期”では、バルビゾン派やハーグ派の影響を受けた初期のオランダ時代に始まり、印象派を中心とする画家たちと交流したパリ時代を経て、南仏アルルで傑作『夜のカフェテラス』を描くに至るまでの前半生に焦点を当てている。なお、第2期「大ゴッホ展 アルルの跳ね橋」は2027年10月9日(土)〜2028年1月30日(日)で開催予定。

大ゴッホ展「夜のカフェテラス 東京展」の写真
「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」展示風景、上野の森美術館、2026年
大ゴッホ展「夜のカフェテラス 東京展」の写真

開催を翌日に控えた28日(木)、本展のメディア取材会に登壇したキタニタツヤは、周囲に飾られた名画の数々の中から“思わず足を止めた作品”について聞かれると、“オランダ時代”に描かれた『秋の風景』を挙げた。以前から詳しく知っていたわけではないそうだが、それでも“心に残った”理由について次のように語った。

『パッと見てみたら割となんでもない風景なんじゃないかとも思える風景画なんですが、作品の横にゴッホの書簡の引用が付いていて──その風景に対してゴッホが「この景色と組み合いました」と言っていたんです。それは、つまりこれを描くことで自分は何か成長の機会を得ると思って、同じところを何度も何度も描いて、それでトライアンドエラーをして…ということだったと思うんですね。それが自分にとってはちょっと衝撃的だったというか──』

『やはり天才画家みたいな語られ方をすることが多い方だったので、そんなファン・ゴッホでも、こういう積み重ねをして、1個ずつ自分の殻を破って技術を身につけるという過程をちゃんと踏んでいるんだなというのを、僕はその作品を見てまざまざと見せつけられた感じがあって──そういうバックグラウンドも込みで、すごく感動した作品でした』

大ゴッホ展「夜のカフェテラス 東京展」の『秋の風景』の写真
フィンセント・ファン・ゴッホ『秋の風景』(1885年11月)
所蔵先:クレラー・ミュラー美術館

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