川栄李奈 「あの時が1番しんどかった」のべ約30万人を動員した舞台『千と千尋の神隠し』ロンドン公演を振り返る

俳優の川栄李奈(30)が、8月23日放送の『Google Pixel presents ANOTHER SKY(アナザースカイ)』に出演した。今回はイギリス・ロンドンに向かい、昨年出演した舞台『千と千尋の神隠し』を公演した劇場を訪問。ともに稽古に励んだ友人とともに、その舞台裏を想起した。
「すごく歴史のある劇場でした」と足を運んだのはロンドン・コロシアム。1904年に開業したロンドン最大級の劇場で、現在もさまざまな演目の公演が行われている。2024年、舞台版『千と千尋の神隠しSpirited Away』の初の海外公演で、主人公・千尋役として参加した川栄。

川栄は当時を振り返り、「舞台すごく苦手意識があった」と吐露する。普段は緊張しないという川栄だが、「舞台はなんか吐きそうになるんですよ。出る前、舞台の袖で。あんまりセリフとかも噛(か)みたくないし、ミスしたくないみたいな、変に完璧主義なところがある」と話す。初演メンバーである橋本環奈と上白石萌音、川栄と同じく新キャストである福地桃子とともに抜擢(ばってき)され、重圧は相当なものだった。
川栄の努力をそばで見ていた人がいる。ロンドン在住で、舞台で共演したパフォーマーの毛利アンナ可奈子だ。“スウィング”という、出演者が病気等で舞台に立てなくなった時に備え、複数の役をカバーするキャストとして公演に参加していた。
川栄が当時、ドラマ『となりのナースエイド』でも主演を務めている関係で他出演者たちとの稽古時間を確保できなかったことから、稽古に付き合う代替役としてスウィングの役者たちが集められたという。毛利は稽古中の川栄について、「みんながちょっと疲れてても、“私もっとこれできます”って“やりましょう!”ってめっちゃ周りを引っ張ってた」と話し、多忙なスケジュールでも弱音を吐かず、周囲を巻き込む姿が印象的だったという。

毛利の話に照れ笑いを浮かべつつも、川栄は公演に至るまでの日々を、「(ドラマと合わせ)2つとも主演っていう経験なかったから、あの時が1番しんどかった」と振り返った。ロンドン公演から参加のメンバーであったこともあり、はじめは周囲になじめず、苦労したという。ただその努力も報われ、舞台は期間中にのべ約30万人を動員。日本の舞台としては異例の大成功に貢献した。
舞台には苦手意識があると話していた川栄だったが、公演が終わった瞬間について「(ロンドンの公演は)見てる皆さんのリアクションが本当に大きくて、笑ったりとか拍手したりとか、それがすごい新鮮で、初めてなんか心の底から楽しいと思って終われたんですよね」と語る。さらに「終わった瞬間に涙が出ちゃって、達成感でいっぱいでした」と続け、やり切った実感があった。
公演の舞台裏を思い出し、川栄はあらためて舞台『千と千尋の神隠し』を想起。「鍛えられた。あの時の忙しさとかプレッシャーとか、あの4か月くらいが本当にしんどすぎて、そこでパワーアップした気がする」と、自身を大きく成長させてくれた作品や共演者たちに感謝した。
【TVer】最新話を無料配信中!
【Hulu】最新~過去話配信中!