佐藤アツヒロ主演!30-DELUX・舞台 『デスティニー -アドラメレクの鏡-』東京公演レポート

2025.5.15 13:00

演劇ユニット・30-DELUXの舞台の代表作・ 「デスティニー」が、12年ぶりに再演!2011年の初演、2013年の再演とともに、佐藤アツヒロがジン/テムジンの主役を務める。「デスティニー」は、毛利亘宏が脚本を手掛け、約12年ぶりとなる今回は、脚色・演出を林明寛が担当。東京、福岡公演を終え、いよいよ大阪公演が開幕する。

「デスティニー」は、“殺陣三昧!”と演出の林がネーミングした通り、ほぼすべてのキャストに殺陣があり、全編にわたって様々なスピード感ある殺陣がストーリーに沿って繰り広げられるところが見どころ。ストーリーは、佐藤が演じるジン/テムジンが悪魔と契約を交わし、国王にのぼりつめていくまでが描かれている。タイトルの通り、“運命とは何か?”、“命とは何か?”、“仲間とは?”。“生きるとは?”“愛とは?”・・・日常にも置き換えられるテーマが詰まっている。

舞台での殺陣は、テレビや映画といった映像作品と違って演じ直しはできない。少しの事が事故に繋がるため、カンパニーは本番まで丁寧に稽古を積んできたに違いない。殺陣について、アラン役の吉原雅斗(BOYS AND MEN)が、東京公演のアフタートークでは「僕は出演者の中で2番目位にシンドイです」というこぼれ話も出た。アイシャ役の川上千尋(NMB48)は、短刀の二刀流に挑戦。得意の歌とダンスも披露する。ナルキス役の今江大地は、事務所の先輩である佐藤が演じるテムジンを尊敬する役。日頃から佐藤を尊敬しているというが、テムジン(佐藤)へのリアルなまっすぐな気持ちが伝わってくる熱い芝居と殺陣が見どころ。

吉原雅斗と川上千尋の写真
アラン役・吉原雅斗(左) アイシャ役・川上千尋(右)
今江大地と佐藤アツヒロの写真
ナルキス役・今江大地(左)

本作は、殺陣だけでなく、テンポのよいストーリー展開、歌、ダンス、笑いあふれるアドリブシーン、切ないシーンなど、2時間40分はあっという間だ。

鈴木達央と佐藤アツヒロの写真
シャイターン役・鈴木達央(左)
舞台 『デスティニー -アドラメレクの鏡-』の場面写真
   ユミン役・瀬戸かずや(中央)

鈴木達央演じる悪魔・シャイターンは、過去2作とまた違った新たなビジュアル。テムジン越しに見える鈴木の細かな演技、ジンとのやりとりは必見。宝塚歌劇団出身の瀬戸かずやが演じるユミンは、過去2作と変わって、強い姫を演じる。1幕の見どころは、IMO*Tや川上などゴンタル団総勢のシーン!客席と一体となって熱気が高まっていくので必見だ。

大盗賊ゴンタル団のダンス

座長の佐藤は51歳。初演を演じたのは37歳。殺陣は好きだという佐藤。51歳の今も息が切れることもなく、キレキレの速く美しい殺陣だが、役者としての経験を重ねてきた故か、どこか熱さの中にも冷静さ、風格を感じる。アクション中心のストーリーの中で、幼さの残る青年がやがて悪魔のように人を殺していく、その葛藤、苦悩の過程を丁寧に演じている。

ジン/テムジン役はハードだが、稽古中は、「もう1回!」と誰よりも稽古を重ね、若い役者陣は佐藤の熱意に引っ張られてカンパニーが日々一丸となったそう。別作品で原案や演出も経験し、若手の役者だけでなく裏方スタッフを含め、座長としてカンパニーを引っ張り、ツアーをまとめているようだ。

演劇ユニット30-DELUXの定番でもある、開演前からのロビーイベントも満載。制作総指揮で語り部役で出演もする清水順二をはじめ、カンパニーの役者がロビーに立ち、アミューズメントバークのようだ。劇場へ入った瞬間から外へ出るまで楽しみが満載!
熱い公演は大阪、愛知、埼玉の千穐楽まで続く。

大阪 5月16日(金)~5月18日(日)サンケイホールブリーゼ
愛知 5月23日(金)~5月25日(日)アマノ芸術創造センター名古屋(名古屋市芸術創造センター)
埼玉 5月28日(水)さいたま市文化センター

公式HP

写真撮影:伊藤和則

©デスティニー製作委員会

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