yama単独インタビュー 横浜流星主演映画『線は、僕を描く』主題歌はVaudyとのコラボ

2022.9.1 22:00

9月2日放送(25:04~)の『バズリズム02』に出演するyamaにentax取材班は単独インタビューを実施。映画『線は、僕を描く』(10/21公開)主演・横浜流星の推薦からオファーに結び付いたという主題歌『くびったけ』について、レコーディングやMV撮影秘話などを聞いた。

■映画主題歌『くびったけ』は主演・横浜流星の推薦により実現

――映画『線は、僕を描く』の主題歌と挿入歌のオファーを受けたときの気持ちを聞かせてください。

yama 自分でいいのかな、という気持ちはもちろんありました。でも、(映画主演の)横浜流星さんに名前を出してもらったということを事前にお聞きしていたのでそれがうれしかったですし、せっかくご指名いただいたので力を込めて頑張ろう、という気持ちでした。

――横浜流星さんはyamaさんの歌を気にかけていたのですね。

yama 元々聴いてくださっていたようです。実際に会ったときに「どのタイミングで自分を知ってくださったのですか?」とお聞きしたら、「『春を告げる』(2020年)から知っていて、さらに今回とは別のオムニバス映画(2021年公開の『DIVOC-12』)に出演された際にも自分が主題歌を担当していたので、それをきっかけにもっと(yamaの楽曲を)聴くようになった」と教えてくださいました。

yamaが主題歌を担当する映画『線は、僕を描く』©砥上裕將/講談社 ©2022映画「線は、僕を描く」製作委員会

■Vaundyから提供された楽曲は今まで歌ったことがない明るいロックサウンド

――映画主題歌『くびったけ』はVaundyさんとの初タッグとなりましたが、楽曲を初めて聴いたときはどんな印象でしたか?

yama 今まで自分がやってこなかった曲調というか、すごくエネルギッシュで、わりとグルーヴもあるんだけど明るいロックサウンドで。自分が試されている感じがして“いけるかな?”と思いました。でも、この楽曲を仕上げ終わったときに多分新しい表現ができているはず、とも思ってワクワクもしました。バンドサウンドは、もちろん今までもやってはきたんですけど、ここまで明るくて、ライブで歌ったらお客さんと一体感が出るようなサウンドは今までなかったので新鮮でした。

――楽曲の世界観と映画の映像との組み合わせを、yamaさんとしてはどのように解釈されましたか?

yama 映画の内容的には“喪失や過去のトラウマ”といったテーマもあるので、楽曲は主人公に寄り添いつつ力強く後押している感じがあったんですね。試写会で実際にエンドロールとともに『くびったけ』が流れたときに、この曲は主人公を応援するような曲なんだな、と実感しました。

――レコーディングにはVaundyさんも立ち会われて、何度もテイクを重ねたそうですが、現場はいかがでしたか?

yama そもそも歌い方も(自分とVaundyさんとでは)違いますし、彼なりのやり方があるので、そこをディレクションしてもらいながらのレコーディングでした。特にリズムが難しくて、裏拍を感じながらもエネルギッシュな声を出さないといけないというところは何度かトライしましたね。そこは今までになかった歌い方でした。

――Vaundyさんからは何かアドバイスがあったのですか?

yama  元々自分のレコーディングは、できるまで何回でもやる、というやり方をしていたのですが、Vaundyさんは1回1回のテイクをすごく集中して、数回に収めるという方法だったんですね。そういった方法を実践する中で、1回目の感情あふれるテイクの良さみたいなものにも気づけました。Vaundyさんに言われたのは、「歌は十分歌えているので、そこからは崩していく作業だ」と。メロディがきっちり歌えていることが大事なのは大前提で、ちょっと“よれている”箇所があったとしてもどこか感情が伝わってくるテイクを今回選んでいて、それが崩していく大事さだったのかな、と印象に残っています。

■横浜流星出演のMVは1カットで躍動感のある動きや表情に注目

――『くびったけ』のMVには横浜流星さんが出演され、1カットの映像が印象的です。

yama MVの撮影現場には自分も立ち会わせてもらって、モニターで撮影の様子を見ることができたのですが、1カットなのでやはり緊張感はありますよね。現場で横浜流星さんとちょっとお話ししたときに、「ダンスの経験があまりなくて、大丈夫ですかね?」と不安そうにされていたのですが、全然そんなことを感じさせないくらいの躍動感ある動きや表情の変化が素敵でしたね。

――ヘッドホンで『くびったけ』を聴きながら、というストーリーでしたね。

yama 最初はちょっと控えめで、どこか現実と向き合っていないような物憂げな感じなんですけど、徐々に走ったり飛んだり、最後は曲に合わせて力強く動いてみたりという変化がさすがでした。役者さんの演技を間近で見させてもらったのは初めてでしたが、撮影日は天気が悪くて本当に何テイクもできない、という状況の中、決めていたところがすごかったです。

――映画挿入歌『Lost』は、切ないバラードですね。“僕”と“君”が出てくるのでラブソングでしょうか?

yama  それは捉え方によると思います。もちろんラブソングとも捉えることもできると思いますし、家族や友人など大事な人に向けてかもしれないけれど、“喪失”をテーマにつくられた楽曲です。もちろん、映画の挿入歌なのでストーリーやシーンに添ってはいますが、皆さんが聴いたときに、ちょっとどこか共感できるように、と思って歌っています。

――『Lost』を歌うのに工夫や苦労した点はありますか? 逆に歌い易かったりしましたか?

yama  いや、歌い易くはなかったです(笑)。でも、ただ歌うだけだと流れていっちゃう曲だという気がしていて。(“喪失”という)テーマ的にも、なるべく聴いた人の心を動かせる歌を歌わないといけないな、と思っていたので、より感情的な部分は気をつけて歌いました。

インタビュー後編へつづく。

『くびったけ』MV:https://youtu.be/ZaQPigOGdG4
『くびったけ』MV (BAND Edition):https://youtu.be/w0JrZSqGZ5M

【yamaプロフィール】
yamaは、SNSを中心にネット上で注目を集めるシンガー。
2018年よりYoutubeをベースにカバー曲を公開するなどの活動をスタート。2020年4月にリリースした自身初のオリジナル楽曲「春を告げる」が、MV再生回数1億回、ストリーミングの累計再生回数3億回を突破するなど、2022年も絶えず注目を集め、現在の音楽シーンを象徴するアーティストの一人となっている。

映画『線は、僕を描く』
2022年10月21日(金)全国東宝系にて公開予定

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