【単独取材】『最高の教師』の迫田役で注目の橘優輝「加藤清史郎さんのサポートがありがたかった」

2023.11.5 16:00

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2023年7月期土曜ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』でクラスの問題児の学生役で注目され、10月スタートのTBS日曜劇場『下剋上球児』では、甲子園を目指す野球部員を演じる橘優輝。陸上に熱中した学生生活を送っていたという橘は、今年俳優としてデビューしたばかり。一見クールに見られがちというが、実は『下剋上球児』で演じている野球部員、久我原篤史のように根が明るいタイプだという。そんな橘に自分の性格や俳優としての今後の目標について語ってもらった。

■芝居にはまったきっかけは、人見知りを乗り越えられたから

――橘さんは学生時代、将来に対してどんな夢を持っていましたか?

そんな大きな夢はなかったんですけれど、中高生の時に陸上をやっていたので、漠然と“速くなったら、続けていたい”と思っていました。

――陸上では、どんな競技をやっていたのでしょう?

100m、200mといった短距離です。ちょうど中3くらいの時に、桐生祥秀選手が初めて9秒台を出すなど、陸上がとても盛り上がっている頃ですね。僕も“9秒台を出したい”と思いながら練習していました。

世界的なヒーローはウサイン・ボルトで、彼の日常を追ったDVD『アイ・アム・ボルト』を中学生の時に買って見ていました。でもボルトは異次元すぎて、真似できなかったです(笑)。

実は高校を卒業してから陸上とは離れていたのですが、この前行われていた世界陸上選手権は、久しぶりに見ました。日本は長距離なども強くなっていて、とても見ごたえがあって面白かったです。

――まさに陸上に青春をささげていたんですね。

高校は練習がきつくて大変だったんですけれど、中学は本当に楽しくて。“今度こそ10秒台!”と思って練習していました。

――そして学校の卒業後に演技のワークショップに参加するようになったそうですが、芝居の面白さを感じたのは、どういった時だったのでしょうか?

僕は人見知りに加えて変なところで気をつかってしまうので、当時はほとんどしゃべれなかったんです。でも演技レッスンの時は台本があるから、人と話すことができる。それが「コミュニケーションを取っている」という実感につながって。芝居をする喜びというよりも、人と話せることに喜びを感じたのが芝居にはまるきっかけでした。

――人見知りというのは、意外です。

自覚もないぐらいの人見知りでしたね。仲のいい子とはしゃべれるし、家とかでは明るいんですけれど。周りの子に比べたら、自分の意見はほとんど言わなかったタイプだと思います。

■近づきにくいと見られがちだけど、実はゆるふわ系!?

――学生の役が続いていますが、いかがですか?

中学は共学だったんですけれど、高校が男子校というのもあって、『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』では、あのメンバーの中にいて、しかも制服を着て、という状況の中で、何か違和感があって。本当にどうすればいいのか、分からなかったです。

だから、はじめは本当に勢いだけでやっていました。でもだんだん慣れてきて、最後のあたりはもう少し楽にできるようになってきたんですけれど。

――楽になれた要因は?

もちろん慣れもありますけれど、加藤清史郎さんにも優しくしてもらって。セリフの前とかにアドリブが少し入らないとダメだったんです。けれどそういう時に、必ず加藤さんが話題を振ってくれたりして。そのおかげでしゃべることができて、本当に助けていただきました。

――そして2024年には『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』の出演も控えています。どのような役を演じられるのでしょうか?

僕が演じる松山寿人は、いかつい風貌で悪党と言われるぐらいの感じなんですけれど、実際はすごく臆病で、弱いけど強い。強いんですけれど、ゾンビに慣れてなくて。死ぬのはめちゃくちゃ怖いから、どうにか生きている、といった役です。

この作品の撮影は『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』よりも前で、僕にとっては2作品目にあたります。今以上に何も分からない状態だったので、完成したものを見て、ちょっと正気でいられるかな、という気はしています(笑)。

――インタビューでお話していると穏やかな方だなと思うのです、普段はどんなイメージを抱かれがちですか?

怖いと思われがちです。普段、外を歩いている時に光がまぶしくて目に力を入れてしまう癖があるので、目つきが悪く見られるんですよ。さらに人見知りでしゃべらないから、なおさら近づきにくいみたいで。でも実際はこんな感じの、ゆるい人間なので、安心してください(笑)。

――自分を一言で表すとしたら?

最近つくづく思うのは、マイペースでめんどくさがり、だと思います。これまであまり周りに合わせてこなかったんです。小学校や中学校の時とか、テレビ番組の内容で盛り上がったりするじゃないですか。でも僕は見ていなかったし、みんながその話をした後に、話についていくために見たい、という思考にもならなくて。まず何の話をしているかもよく分からない、という感じでした(笑)。そういうところはあまり人とは合わせるタイプではなかったです。今はだいぶ変わりましたけれど。

――5年後はどんなことを目標にしていますか?

もちろん作品に出続けたいというのは大前提で、演技が今よりもっと好きでいたい、という思いはあります。演技が少しでも好きではない状態で、なんとなく俳優をやっている、というのは絶対に嫌なので。この仕事は深く掘ろうとしたらいくらでも深く掘ることができるので、何よりも演技を楽しめている5年後でいたい、と思います。

【橘優輝】
2002年4月27日生まれ、大阪府出身。学生時代は陸上の短距離に熱中。CX1月期月9『女神の教室~リーガル青春白書~』で俳優デビュー。NTV7月期『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』にレギュラー生徒の迫田竜輝役として出演し、注目を集める。2024年は『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』への出演も控えている。

【日曜劇場『下剋上球児』】
TBS系毎週日曜夜9時~。越山高校は10年連続県大会初戦敗退の弱小校。野球部員は野球エリート高校を入試で落ちたり、中学時代は万年補欠だったりと、自分に自信がない、落ちこぼればかり。そしてその野球部をけん引する監督には“大きな秘密”があった。高校教師が野球部員とともに奇跡を起こす、3年間のドリームヒューマンエンターテインメント。

衣装提供:H&M(03-5456-7550/セーター、パンツ、靴)、他私物

写真:©entax

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