【最終話】小説家(波瑠)が確執を抱えた父と再会…バディの主婦(麻生久美子)とともに見出した自分らしい生き方にSNS「また会いたくなる」『月夜行路 -答えは名作の中に-』
6月10日に日本テレビ系水曜ドラマ『月夜行路 -答えは名作の中に-』の最終話が放送された。
(※以下ネタバレを含みます)
トランスジェンダーの有名小説家にして、銀座のバー『マーキームーン』のママでもある野宮ルナ(波瑠)は、自身との確執を抱えた父・英介(石橋凌)が救急搬送されたという知らせを受けると、友人の専業主婦・沢辻涼子(麻生久美子)の後押しもあり病院へと急ぐ。
幸い英介は一命を取り留めており、病院のベッドで穏やかに眠る父の姿を見たルナは、その意識が戻る前に病院を去る。学生の頃から小説家を志し、早くからその才能を発揮するも、ルナの夢を否定した英介。家を飛び出し名前を変え、自分らしい生き方を歩む今、ルナはそんな現在を再び否定されることや、父に動揺を与えることを望まなかった。
ところが次の日、事件が起こる。なんと意識を取り戻した英介が、「今日1日だけ好きにさせてほしい、最後の頼みだ」と言い残し、突如病院から姿を消したという。ルナは父の身勝手に怒りを覚えつつも、涼子らとともに限られた手がかりからその行方を追う。
するとその夜、英介がルナのいないマーキームーンへやってきたと連絡が。ルナはもちろん、家族もルナの変化やバーについて英介に明かしていなかったものの、数日後に難しい手術を控える英介は、“最後に行きたい場所”として我が子の店を訪ねたのだった。
思いがけず家族のつながりを感じたルナは、さらにここで母・美里(石野真子)から託されていた、英介のパソコンのパスワードを解除することに成功する。英介が処分しようとしていたパソコンに残されていたのは、これまでルナが作家・重原壮助として書き上げてきた全ての小説への感想文だった。英介はルナの生き方を否定しながらも、家を飛び出した我が子との唯一のつながりとして、作品と向き合っていた。

厳しくも、愛にあふれる父の感想を読んだルナは、ついに現在の自分の姿で、英介と向き合う決意を固めた。
“野宮ルナ”としての姿を初めて目にした英介だったが、その態度はやわらかく、ルナに向けて「ごはんはちゃんと食べているのか?」と声をかける。戸籍の情報から我が子の現在を知っていた英介に、ルナはパソコンに残されていた感想を読んだことを伝え、「辛辣(しんらつ)すぎて、めまいがしました。でも、俄然(がぜん)やる気が出ました」と一言。そのうえで、自身への思いがどうであれ、この世界にいてほしいと正直な思いを告げる。
すると英介は、ルナに対しその名前の由来を尋ねる。ルナは、幼い頃に英介からプレゼントされ大切にしてきたアンデルセンの短編『絵のない絵本』に登場する、主人公の人生を導く“月”をイメージし、「誰かの暗い道を照らせる存在になりたい」との願いを込めたのだと明かした。それを聞き、英介は「いい名前だ」と微笑んだ。英介の言葉に「私も、この世界にいてもいいですか?」と涙ぐむルナを英介は笑顔で受け入れた。

こうして、父と心からの再会を果たすこととなったルナは、大きな決断を下す。それは“野宮ルナ”の名前で、新作『月夜行路』を出版することだった。それまで素性を隠し、執筆活動を続けてきたルナだったが、まるで父親との和解を経て『暗夜行路』というタイトルを生み出した志賀直哉のように、ルナも英介との確執を乗り越え、自分らしい生き方の道標となるような作品を、ありのままの姿で世に送り出した。
最後にルナは、自身の葛藤や悩みに寄り添い続けてくれた涼子に感謝の言葉を伝える。それぞれのこれからの生き方を見出した2人は、これからも文学の力で事件を解決し続ける予感を残すのだった。

親子の互いを思う気持ちと、それを確かめ合うやり取りを受け、SNS上では「良い最終回だった」との反応が見られたほか、物語を通し、互いの存在に影響を受けながらそれぞれの過去に向き合い、自分らしい生き方にたどり着いたルナと涼子に「また会いたくなるコンビ」との声が集まっていた。
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「親孝行のすゝめ」前編

【あらすじ】
開店前のマーキームーンで⼩説『⽉夜⾏路』を読みふける、元刑事・⼩湊(渋川清彦)。そこに、涼⼦(⿇⽣久美⼦)の息⼦・篤史(平⽥光寛)が来店。遠慮がちにルナ(波瑠)と涼⼦のことを尋ねる篤史に、何かを感じ取った⼩湊。後からやってきた⽥村(栁俊太郎)も交えた会話を通じて、⺟に対する篤史の複雑な気持ちは少しずつほどかれていく――。やがて、⼩湊が勧めた“とある本”をきっかけに、物語は思わぬ展開に――!? そして、その⼀部始終をマーキームーンの外からそっと優しく⾒守るルナの姿が…。
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文:entax編集部