「町の人みんなが家族になった」和歌山県白浜町にある敷地700坪の元小学校にたった4万6000円の家賃で住める理由とは
お笑いコンビ・バッテリィズのエースと寺家が、5月14日放送の『見取り図の間取り図ミステリー』に出演。和歌山県白浜町を訪れ、敷地約700坪の家に家賃たった4万6000円で住める理由を探すうちに、移住者と町の人々との交流を見つけた。
今回、2人が訪れたのは、白良浜ビーチや南紀白浜温泉で有名な和歌山県白浜町。2人が調査する家に到着すると、寺家は「これ家じゃないでしょ」と、エースは「ブランコあるやん、家に」と驚いた。そう、この家の外観はどう見ても小学校だったのだ。入り口のそばには『市鹿野小学校』と札がかかっている。
すると、建物の2階部分から1組の男女が顔を出した。この家に住む、末永将太さんと真理さんだ。2人は大阪から移住し、廃校になったこの小学校に2021年から住んでいる。この家の敷地は約700坪で、部屋の数はなんと13。「家賃は4万6000円です」という将太さんの言葉に、思わず2人は「やっす!」とつぶやいた。

元小学校だったこの家は2階建ての13K、広さは約850平米。約22帖(じょう)のキッチンに、約33帖の趣味スペースまでついた贅沢(ぜいたく)な間取りだ。にもかかわらず、なぜこれほど家賃が安いのか。

2人が中に入ると、建物の中はいたる所に学校だった時の面影を残していた。「奥さんはどう思ってるんですか?」という寺家の問いに、「大きい家に住みたいと思ってたんですけど、ちょっと大きすぎて」と苦笑いする真理さん。

部屋ごとに、「職員室」、「校長室」、「理科室」といった室名札が残っており、小学校だった頃の名残がある。校長室だった部屋のドアを開けると、中は約8帖の寝室になっていた。この部屋は夫婦の部屋として使っており、それぞれの部屋はないという。

続いて、2人は給食室だったキッチンへ。寺家は「“キッチン広っ!”史上1番広い」とその広さに驚いた。置かれている業務用冷蔵庫や回転釜も実際に使っているそうで、スタジオの横澤夏子は「このキッチンあったらとんでもない量の作り置きができますよね」と現実的な目線でコメントした。
料理が趣味の将太さんは、業務用冷蔵庫からメバチマグロを取り出して捌き、「こんなこと普通のキッチンじゃ絶対できないですよ」とドヤ顔を見せた。
学校での生活は、楽なことばかりではないという。1階と2階を合わせて、トイレは15個もあり、窓だけで500枚以上あるため、夫婦で掃除するのがとにかく大変なのだとか。「広すぎて(掃除機の)コンセントが届かないのと、家庭用だと容量が足りなくて」と真理さん。

そして、夜になると家の中は特別な雰囲気に変わる。スタッフが「夜、電気はつけないんですか?」と質問すると、真理さんは「外が暗いので、電気をつけると光に集まって窓に虫が群がるので」と説明してくれた。さらに、寝室から1番近いトイレまでは約17mあるという。スタジオの見取り図・盛山晋太郎が「ひなちゃん無理じゃない?夜の学校」と話を振ると、長浜広奈は「ムリですね、トイレとか。夜、行かないです!もらします」と言ってスタジオの笑いいを誘った。

続いて、2人は2階を調査。約33帖の夫婦の趣味スペースは、ドアが二重扉になっている。部屋に入って電気をつけると、部屋の中にはピアノやドラムなどの楽器が置かれており、この部屋が音楽室だったことがわかった。将太さんが「趣味は映画です」と言って指差した黒板には、スクリーンが設置されており、末永さん夫婦はここをホームシアターにして映画を楽しんでいるそうだ。

また、家から徒歩30秒の場所には大きな建物がある。ここは元体育館で、教育委員会から借りているためいつでも使い放題なのだとか。「毎日使ってます」と話す末永さん夫婦が体育館でしていることは、なんと剣道。2人は実際に防具をつけて打ち合っている様子を見せてくれ、その迫力にスタジオの盛山は思わず「とんでもない夫婦ゲンカ」と驚いた。

エースも「奥さん?あんなに静かだったのに」と普段とのギャップについてコメント。実は真理さんは元警察官で、世界剣道選手権大会2位、全日本女子剣道選手権大会で優勝3回、全国警察剣道選手権大会で優勝5回の腕前を持っているのだ。将太さんも剣道六段の実力者だ。

家に戻ると、なにやらたくさんの人が集まっていた。実は、末永さん夫婦は元職員室をリノベーションし、カフェを経営している。約21帖のカフェスペースには近所に住む人々が集まり、中にはこの小学校の元教師だったという女性も。
他にも、2階は剣道部の合宿に使える宿泊所として利用しており、1階の元理科室、元保健室では障害者支援施設を運営している。将太さんは元々大阪で福祉関係の仕事をしており、福祉施設を開く場所を探していたという。その時に廃校となった小学校の存在を知ったのが移住のきっかけだった。移住後は、元校庭でプロレスやアイドルのイベントを開催したり、元音楽室ではカラオケ大会を行ったりと、地域を盛り上げるために活動している。
「生まれ育った場所は違うかもしれないですけど、僕は市鹿野がふるさとのひとつと思ってますので」と言う将太さんに、近所に住む人たちは一斉に拍手を送った。
では、約700坪で13部屋もある家の家賃が、なぜたった4万6000円なのか。エースがその理由について尋ねると、将太さんは「限界集落だからです」と教えてくれた。限界集落とは、65歳以上の高齢者が人口の50%を超える集落のことで、実際に、この家がある市鹿野は、人口176人のうち115人が65歳以上(※2026年2月28日時点)だ。
2017年に廃校になったこの小学校には、年月が経つと床が抜けたり、雨漏りしたりと修繕費がかかってしまうという事情があった。将太さんは「誰も使わないより、空いている場所を活用してもらった方が(白浜町としては)うれしいなっていう話」と経緯を説明した。
最後に寺家が「白浜町に来て、暮らしてみてどうですか」と質問すると、真理さんは「田舎も好きで、地域の方にも色々優しくしてもらってるので、良かったなと思ってます」と笑顔で答えた。将太さんも「家族が増えたイメージですね。町の人みんなが家族になった」と白浜町での生活を楽しんでいる様子だった。

