経費は年間約3000万円…父が“甲子園球場級の敷地”に遺した600羽以上の貴重な鳥たちを家主が飼育する理由とは
森泉が、4月2日放送の『見取り図の間取り図ミステリー』に出演。見取り図・リリーと奈良県奈良市にあるお宅を調査し、家主が庭で600羽以上もの鳥を飼育している理由に感動した。
2人が訪れたのは、奈良県奈良市にある1軒のお宅。この家の住人の上村隆司さんと妻の瑠奈さんが2人を出迎えた。門を入った2人は、まずその敷地の広さに驚いた。上村さんのお父さんが建てた家の敷地は、なんと甲子園球場級の約3万3000平米にも及ぶ。

さっそくリリーがミステリーのヒントを求めると、上村さんは、上村さんの曽祖母、祖父と父の写真を見せてくれた。実は、上村さんの家は3代にわたって文化勲章を受賞したという名家なのだ。

この家の間取りは、7LLDDKKの2階建てで、広さは地下を含めて約570平米。1階には上村さんの母、2階には上村さん家族が住んでいる二世帯住宅だ。

3代にわたって受賞した文化勲章はなんの分野なのか。まずは、2人は家の裏側から調査を始めた。敷地を歩いていると、なんと、池に2羽の鶴がいた。リリーが「この鶴も文化勲章と関係あるんですか?」と尋ねると、「関係してくると思います」と上村さん。
敷地には、ホオジロカンムリヅルやタンチョウヅルなどの複数の種の鶴の他に、ニホンキジやオウゴンキンケイなど貴重な種の鳥たちが飼育されている。国の天然記念物であるタンチョウヅルなどは、文化庁などのいろいろな審査を通って飼育の許可を得たものだ。鳥たちの数はなんと合計50種600羽以上。

また、敷地には鮮やかな羽が美しいクジャクもいる。エサが散らばっていると害虫が湧いてしまうこと、そして羽が落ちやすいという特徴から掃除は欠かせないそうだ。鳥好きの森は鳥たちにメロメロの様子。スタジオで、リリーは「全鳥を見ていくのよ。ロケが進まない!」と小言を言った。
鳥たちは、それぞれの種に合わせたエサを与えられており、森は「いい環境だよね」としみじみコメントした。リリーが「お金は結構かかるんじゃないですか?」と上村さんに尋ねると、「エサ代だけで年間600万円くらい」とのこと。光熱費や飼育員の給料も含めると、年間3000万円弱だという。
しかし、上村さんの仕事は鳥に関係しているわけではなく、上村さんはPR会社を妻の瑠奈さんと共同経営している。森が「結婚する時に知っていた?」と尋ねると、瑠奈さんは「よくわかっていなかった」と正直に答え、上村さんは「だましているみたい」と言って場を笑わせた。また、飼育員の上野さんは夢のためにここで働いており、これがヒントになるという。上野さんは「上村さんのお父さんみたいに鳥に関係する仕事をしたくて」と理由を語った。
2人はいよいよ家の中を調査することに。上村さん夫婦が暮らす2階のリビングは、モダンでシンプルな空間だ。瑠奈さんは「ここがヒント」と言ってリビングの棚に置かれた5色の石を指差した。上村さんが「父親が大事にしていた石」と言うと森は目を見開き、「青いのが高いでしょ?私わかった」と言って上村さんに何やら耳打ちする。上村さんは、「正解、おっしゃる通りです」と大きく頷(うなず)いた。一方、リリーは腑に落ちない様子だ。石と文化勲章にはどんな関係があるのか。

続いて、2人は母屋と外廊下でつながっている離れへ。離れに面した日本庭園には、立派な松が2本生えており、美しく剪定されている。また、離れの奥には曽祖母が晩年を過ごした茶室も。リリーが「これも文化勲章と関係ある?」と尋ねると、上村さんは「日本の文化という意味では関係があります」とさらにヒントを出した。
鳥と文化勲章にはどんな関係があるのか。答えを求めて、2人は上村さんの父と祖父が使っていた作業場に入った。そして、上村さんが答えとなる物にかかった布を取ると、2羽の鶴が描かれた鳥の日本画が現れた。これは上村さんの父の作品「双鶴」だ。そう、上村さんの曽祖母の上村松園、祖父の松篁、父の淳之は日本画で文化勲章を受賞したのだった。3人の作品は、奈良市の登美ヶ丘にある松伯美術館に展示されている。

この部屋は父がアトリエとして使っていた部屋で、剥製などが置かれている。「足りない情報は、自分で鶏小屋に行って描いて。その繰り返しをずっとしてまして」と上村さん。また、リビングに置かれていた石は日本画で使われる岩絵具のもとになる天然石だった。そして、飼育員の上野さんは鳥をモチーフにした着物やタペストリーを作る染色家で、上村さんは若い芸術家をサポートするため、飼育員の仕事を提供しているのだ。

最後に、鳥を飼育し続ける理由について上村さんに尋ねた。上村さんは「父親が亡くなりました。でも鳥たちには全く罪はないし。私も含めて育ててもらった父親に感謝の気持ちがあるので、父親・祖父が愛した鳥たちをより自然に近い状態で。終身飼育は必ずしきる という覚悟を持って、残してあげたいと思います」と鳥たちと父への思いを口にした。この言葉に、森泉は「親孝行な息子だね」と感動した様子だった。

