人気声優・緒方恵美も思わず感動「客席が大きなひな壇のように…」山寺宏一、山口勝平、沢城みゆきと振り返る“無観客公演の奇跡”【音楽朗読劇『VOICARION』独占インタビュー 第3弾】
|無観客だからこそ生まれた感動
──『女王がいた客室』は『VOICARION』の原点とも言える演目ですが、どのような印象・思い出をお持ちですか?
沢城:当時は、まさか竹下景子さん*が降臨なさるとは…という、とても大きなニュースとともに始まったのを覚えています。
*竹下景子:キャストが変わるのも特徴の本シリーズにおいて『女王がいた客室』マダム役を担当し続ける大御所俳優
山寺宏一:びっくりしたね。しかもずっと(出演)!
緒方:“陛下”(竹下演じるマダムの真の姿=ロシア皇帝アレクサンドル3世の皇后)だけは変わってないですもんね、全ステージ!
山口:その分、竹下さんは1日のうちで4チームとかと通しで稽古をしないといけないから大変ですよね。
山寺:稽古をね。景子さんはね、それだけ稽古をね……で、緒方ちゃんはどうでしたか?(笑)
3人:(手を叩いて笑う)

緒方:私は、2020年2〜3月の第7弾『女王がいた客室』(再演)に出ていたんですが、ちょうど出演の数日前からコロナ禍になって無観客公演になったんですね。でも、スタッフの皆さんが客席に、お客様から来たメッセージを全部貼ってくださったんです。
山寺:(感慨深そうに)そうだったねぇ…!
緒方:その紙が、私たち(女性出演者だけの回)が“お雛様回”と呼ばれていたこともあって、私たちのときだけピンク色で! 本当に、大きな雛壇みたいにばーっと並んでいる中で公演させていただいて…。次にお客さんが入った状態で公演させていただいた時は、ものすごく感動しました!
沢城:緒方さんのお話を聞いていて思い出したんですが、私も有観客に戻ったとき──板付きの際、背もたれに寄っ掛からず座っていたんですが、幕が開いたのと同時に客席の方からふーっ…て体が押されて、「とん」て背中が背もたれについて。お客様の期待には物理的な力があるんだと体感した忘れられない瞬間です。
山寺:いい意味の圧というか、パワーだよね。
緒方:本当にすごかったよね。当たり前のことですけど、やっぱりお客様がいてくださるということがどれだけありがたくて幸せなことかというのを、『VOICARION』で──その“新旧”の変化で体感させていただいたような気がします。


