男性中心だった報道の世界…安藤優子「“なんで女性がニュースなんかやるんだよ”って言われて…」 女性のキャリアを阻む見えない壁“ガラスの天井”を語る
3月10日放送の『上田と女がDEEPに吠える夜』のテーマは“ガラスの天井”。女性のキャリアを阻む見えない壁の実態についてDEEPに語り合った。
女性が働く上で、能力や実績があるにもかかわらず、性別や属性を理由にキャリアアップを阻む見えない障壁を意味する言葉“ガラスの天井”。時代と共に女性の社会進出が進む一方、日本では女性管理職の割合が先進国の中でいまだ最低クラス(労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2025」)。
管理職が少ないことや、日本では“家事・育児は女性の役割”という価値観が根強く残っているため、パートなど非正規の仕事を選ばざるをえない人も多く、賃金にもいまだ大きな男女差が(厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」)。
実際、街の女性からは、「いまだに男性社会というか、“男性がちょっと上”っていう世の中なので。女性は強く意見を言っていかないとなかなか上にいけないというか、出世できないのかな」といった切実な声や、「ドラッグストアで働いているんですけれども、現場だと女性が多くて、管理職の方は男性が多い感じです。見たことないんですよね、上の役職で女性の人」といった実体験も聞かれた。
スタジオで、男性だらけの報道の世界で戦ってきたという安藤優子が、「報道の仕事に入ったのが40何年も前じゃないですか。報道って、男というか、おじさん一色なんですよ」と切り出し、男性から“なんで女性がニュースなんかやるんだよ。政治・経済を語るのは男たちなんだよ”と言われた経験を吐露。他にも、司会者は男性、女性はアシスタントという認識下で、“何をしたらいいですか?”と問うと、“何を言われてもうなずけ”と指示されたこともあったそう。

それを聞いて、MCの上田晋也が「安藤さんたちが、“ガラスの天井”って言われるようなものをぶち破って、変えてくれたような気もするんですけどね」と考えを明かすと、安藤は「スゴいハレーション(周りを巻き込むような大きな影響を及ぼす現象)が起きるわけですよ。“なんでお前ここの現場にいるの?”とか」と男性中心の世界に自身が存在することで、周囲が混乱していた当初を思い返した。
しかし、仕事のノウハウがわかるようになった頃、「ある時、湾岸戦争の取材に行った時に、帰ってきたら“記者会見してよ”って言われたんですよ」と指示された安藤が、その理由について尋ねると、“日本人の女性で最前線行ったのはあなた1人だから”と説明されたという。

納得のいかなかった安藤は、「戦争の最前線なんて、男性記者も女性記者もないわけですよ」と切り出し、「みんな同じことやって、同じ危険を背負ってるわけじゃないですか。海外の女性記者いっぱいいるんですよ。裸足で短パン履いて、取材してる人なんていっぱいいるし」と現地の実情を回顧。
結果的に、「“私が取材したこと”じゃないんですよ。“女が取材した”っていう、その“女”の部分だけを取り出して評価に結びつけるっていう」と葛藤を口にした安藤は、「結局はやったことが評価されてないっていうまんま。そういうものの繰り返しでしたね」と、女性の社会進出の厳しさを語った。
そして、クリエイティブディレクターの辻愛沙子も、「私も普段の仕事の中で、“女性だから”とか、大きな主語を背負わされたりとか、“それで評価をされてるな”って感じると、自分の実績じゃないように感じてしまうことってやっぱりあって」と、“女性だから”の評価に対する本音を吐露。

実際、“女性ならではのアイデアをお願いします”と依頼されると、“女性みんなかはわからないですけど、私としていいと思うものは提案するように頑張ります”と返すという辻に対し、上田は「“男性ならではの視点で”って言われることはないもんね」と納得の声を上げた。
さらに、「“女性起業家”って言われますけど、“男性起業家”って言われないので」と違和感を口にした辻は、「それって“自分自身のこと見てもらえてるのかな?”、不安になっちゃうこととかはあったりしますね」と胸の内を明かした。
するとIMALUも、自身が20代前半の頃のテレビ業界について、「今番組のスタッフさんとか女性も増えてはきたんですけど、15年前とか、今よりは少なくて」と記憶を辿り、「唯一いる、1〜2人くらいの女性の方たちって、大体30〜40代で、“若い子がうらやましいだろ”みたいな。“独身女性キャラ”みたいに仕立てあげられるみたいな、“若い女の子をうらやましがっているキャラ”みたいなのは、よく見てたなって思います」と、男性スタッフの言動に違和感があったことを回顧。

それを聞いた大久保佳代子も「対立構造はよくあったなって思いますね。若い(女性)タレントさんと、ちょっと(年)上で、女性芸人」と同調し、「それを作ってるのって男性なんですよ、基本的に。女性が作っているわけじゃなくて、男の人が演出して。今確かに対立構造がなくなっているんですよね」と、最近のテレビ番組の流れが変わってきたことを感じているそう。
続けて若槻千夏も、一時休養を経て「(芸能界に)戻ってきて思ったのが、“バチバチやってくださいね”とかが全くなくなった」と実感を口にし、「とにかく戦わせたかったですよね、昔は」と、当時よく見かけた対立構造を回顧。“ガラスの天井”の実態を知る夜となった。
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文・entax編集部