アジア№1リキュールは、アパートの6畳1間で造られていた!八王子を象徴する桑の実と、あるモノを使った唯一無二の味わいとは
ヒロミと小泉孝太郎の2人がMCを務める『オー!マイゴッド!私だけの神様、教えます』が3月7日に放送。アジアNo.1に輝いたリキュール造りに密着した。
道行く人に“その人にとっての神様のような存在”を聞き、実際に会いに行くこの番組。今回は、「神様に聞いた“アナタだけの神様”は?」ということで、以前番組に登場してくれた八王子フレンチの神・杉野福廣さんのもとへ。杉野さんにとって神だと思う人物を聞いてみると、イギリスのお酒専門誌・スピリッツビジネス誌が主催する品評会において、アジアのリキュール部門でNo.1を獲得した『mulberry&hops(マルベリー&ホップス)』を作る島村悟さんの名前が挙がった。

神・島村さんの本業はバーテンダー。八王子市元横山町で生まれ、八王子にある帝京大学在学中にバーテンダーとして腕を磨き、26歳のときには若手バーテンダーが出場する全国大会で金賞を受賞するほどの実力を身につけた。そして2002年、28歳で創業したのが『Bar洋酒考』。重厚感あふれる中世ヨーロッパ風の店内は地元八王子の常連客でにぎわい、島村さんは“八王子の名バーテンダー”として順風満帆な日々を送っていた。
しかし、そんな島村さんに転機が訪れたのがコロナ禍。客を迎えることができない日々の中で、「自分が造ったお酒をご家庭にお届けしたい、お店に届けたいという気持ちが本格的に強くなっていったのが3年くらい前」と語るように、島村さんの中で“自分の手で造る酒”への思いが大きくふくらんでいったという。

神・島村さんが、どのようにしてアジアNo.1のリキュールを生み出したのか。その秘密を探るべく製造現場へ案内してもらうと、そこは工場でも専門施設でもなく、普通のアパートの一室だった。思わず「ここでお酒造っているんですか?」と尋ねるスタッフに、島村さんは「そうなんですよ。6畳1間、もうそれ以上何もないです」と笑う。
3年前に酒造りを思い立った島村さんは、そこから約半年間の猛勉強で酒類製造免許を取得し、この6畳半の部屋でリキュール造りを始めた。製造に必要な道具はすべて通販でそろえ、初期費用は、物件取得費と合わせても100万円に満たないという。華やかな受賞歴からは想像もつかないほどの小さな空間で、島村さんは日々、世界に認められたリキュールを生み出していた。

そもそもリキュールとは、カシスや梅酒のように果実を使ったものや、コーヒー豆をベースにしたカルーアなど、何かしらの原料をアルコールに漬け込み、風味や甘味をつけて仕上げるお酒のこと。つまり、何を入れるかによってバリエーションは無限大だ。そんな中で島村さんが選んだのは、地元・八王子の象徴ともいえる“桑の実”だった。

桑の実とは、蚕の餌として使われる桑の木の果実で、一般的には口にする機会は少ないものの、甘みがありジャムやゼリーなどに加工されて食べられている。そんな桑の実を使ったアジアNo.1リキュールは一体どんな味なのか。神・島村さんのバーに10年以上通う常連客に聞くと、「フルーツの味わいがするんですけど、甘くなくて苦味がついているんです。結構唯一無二に近い」と語った。桑の実が持つ自然な甘みに、複雑さを生む“苦味”を加えているのが特徴で、その正体はビールに使われる“ホップ”だという。

「桑の実ってフルーツだから甘いんですよ。甘いだけの一片通りの味ってやっぱり面白くもないし、複雑さもないので、苦さが後から追っかけてくる味にしたかったんですよね」と島村さんは言う。桑の実の甘みにホップの苦味を重ねることで、甘さと苦味が層のように広がり、他にはない深みを生み出す。それこそが島村さんの桑の実リキュールが“唯一無二”と呼ばれる理由だった。
こうして約3年がかりで完成させた『mulberry&hops』は、今では月におよそ400本を製造し、八王子市内のスーパーや酒屋を中心に約40か所で販売されるまでに広がっている。
島村さんは、「八王子の方たちに愛していただけるってことが一番。最終的には八王子の外に持っていっていただいて、八王子の手土産として皆さんに活用していただけるってことが、このお酒たちの一番生きる道なんじゃないかなと思いますね」と語った。
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