80歳でも20本の歯を残すために…歯の健康を学ぶ特別授業 小学校で伝える「よく噛(か)むこと」の大切さ

2025.12.17 17:15
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東京都の葛飾区立青戸小学校で『楽しく学ぼう!歯の健康づくり講座』の特別授業が行われた。日本歯科大学生命歯学部の名誉教授・福田雅臣先生を講師に迎え、児童たちは唾液の役割や噛(か)むことの重要性について体験を通して学ぶ機会となった。

授業の冒頭、福田先生は前回の授業内容を振り返り、「虫歯はどうしてできるか覚えていますか?」と児童に質問。児童たちは「砂糖」などと元気に回答。1か月前の授業で児童たちは虫歯から歯を守る方法やキシリトールの効果について学び、その後の1か月間、歯の健康を意識した生活を送るよう促されてきた。今回の授業では、まず「健康な歯のためのチェックリスト」を使って自分の生活習慣を振り返るところから始まった。

〈健康な歯のためのチェックリスト〉

・朝は何時に起きてる?
・毎朝朝ごはんを食べる?
・お昼ごはんの後、歯磨きする?
・おやつの回数は?
・よく食べるおやつの種類
・喉が渇いた時に何を飲む?
・夕食後、寝るまでに間食する?
・お家の人に歯のチェックをしてもらう?
・夜は何時に寝る?

児童たちは自分の習慣を振り返りながらシートに記入。それぞれの回答に点数がついており、集計した結果を福田先生が解説した。多くの子どもたちが手を挙げた20点~30点では、「素晴らしいです!80歳になっても自分の歯でいられるよう、おうちの人に“ありがとう”を言いましょう」と児童たちに伝えた。

19点~10点については「すごい心配です。どうすれば自分の歯や歯茎でいられるか考えてみましょう」。児童たちのなかにはいなかった10点以下については「大変心配です。大人になったら入れ歯になっちゃうかもしれないので、生活習慣を整えましょう」と説明した。

授業の後半では、青と赤の2色のガムを使った体験学習が行われました。児童たちは一人2つずつガムを受け取り、まず30回噛んで、2色の混ざり具合や色の変化を確認。次に60回噛んで、両者の違いを比較した。

福田先生は「よく噛むと唾液がたくさん出てきます。唾液は口の中をきれいにし、消化を助け、ばい菌を弱らせる働きがあります」と説明。

特に注目すべき点として、30回噛んだ時と60回噛んだ時の違いについて解説。「60回噛むと、青と赤のガムがよく混ざり合い、紫色になりました。これは唾液と食べ物がよく混ざることを示しています。また、噛むうちに硬かったガムが柔らかくなり、甘みも増してきましたね」

また、60回噛み続けると「だんだん甘みが少なくなってきた」という観察結果も。福田先生はこれについて「ガムの中の甘味成分が溶け出して、だんだん硬くなり、小さくなるんです」と科学的な解説を加えた。

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