実写映画『秒速5センチメートル』 釜山国際映画祭で松村北斗らが舞台挨拶に登壇 松村「すごく怖いチャレンジだなと」

新海誠の劇場アニメーションが原作で2025年10月10日(金)公開の実写映画『秒速5センチメートル』。この度、主演を務めた松村北斗(SixTONES)と奥山由之監督が第30回釜山国際映画祭インターナショナルプレミア舞台挨拶に登壇した。
『君の名は。』(2016年)、『天気の子』(2019年)、『すずめの戸締まり』(2022年)など、記録的な大ヒット作を生み出してきた新海誠の劇場アニメーション『秒速5センチメートル』(2007年)。映像美、音楽、特徴的なセリフで編まれた詩的な世界観は、センチメンタリズムが凝縮された新海ワールドの原点との呼び声も高く、公開から18年たった今もなお、日本のみならず世界中で愛されている。
主人公を松村北斗が演じ、映像監督・写真家として若くして国内外から高い評価を得ている奥山由之が監督を務める。
1991年、小学生で出会い、互いの孤独にそっと手を差し伸べるようにして少しずつ心を通わせていた貴樹(上田悠斗)と明里(白山乃愛)。
1997年、種子島でのどこか心ここにあらず過ごす貴樹(青木柚)と、貴樹に想いを寄せる花苗(森七菜)の高校生活。
そして2009年、人と深く関わらず、東京で閉じた日々を送る貴樹(松村北斗)と、あの頃の想い出とともに日常を生きる明里(高畑充希)。18年という時を、異なる速さで歩いた二人の、大切な人との巡り合わせを描いた物語。

この度、本作で主演を務めた松村北斗と奥山由之監督が、第30回釜山国際映画祭に参加。本作、初の海外上映となる、インターナショナルプレミア上映のGuest Visit(舞台挨拶)に登壇した。
1996年に創設され、アジアを代表する映画の祭典として常に注目を集めている釜山国際映画祭。
中でも、本映画祭の目玉であり、人気・芸術性に富んだ新作や国際的に評価された作品が選出されるオープンシネマ部門に、本作が正式出品。9月22日(月)には、釜山最大の座席数(5,000席規模)を持つメイン会場「映画の殿堂」の野外スクリーンにて公式上映される。
そんな、公式上映を前に、9月18日(木)、本作で主演を務めた松村北斗と奥山由之監督が釜山の地へ到着。韓国を代表する海雲台(ヘウンデ)ビーチを前に、釜山国際映画祭への意気込みを語った。
同映画祭のA Window on Asian Cinema部門に選出された『キリエのうた』(2023年)以来2度目の参加となる松村は、釜山国際映画祭への参加について、「前回初めて釜山に来た時の感動も大きかったですが、今回は再び来ることができたという喜びや、奥山さんと一緒に来られたということが、こんな経験もあるんだと感動しています」と期待に溢れる想いを述べ、今回初めて釜山国際映画祭に参加する奥山監督は「この作品が、釜山でどのように受け止められるのか本当に楽しみですし、何より日本の春夏秋冬がたくさん映っている作品だと思うので、釜山の海風を感じながら観ることができるというのがとても光栄です」と、前向きな想いを語った。
松村は、韓国で楽しみなことを問われると、「イイダコを甘辛くしたチュクミと、韓国特有の甘辛く焼いたウナギも食べたいです」、奥山監督は「先ほどアワビ粥をいただきました。せっかくの映画祭なので、色々な作品を観たいと思っています」とコメント。
海外で初めての上映となるインターナショナルプレミア上映に向けて、松村は「初めて海外の皆さんに見ていただくということで緊張もしていますが、ちょうど昨日、日本での舞台挨拶を終えて、日本のみなさんからいいお言葉をたくさんいただいて、勇気をもって胸を張って韓国での上映を迎えられそうです。ありがとうございます」と日本のファンへ感謝を述べ、「海外の方がどういう感覚、どういう視点で見るのか、正直未知な部分があるので、驚きや発見もある上映になると思います。今回の映画には「種子島編」として海が重要なパートもあるので、海が特徴的な釜山で上映をするということは、とてもリアルな温度感が伝わり、受け入れてもらえるのではないかと期待しています」と期待に胸を膨らませた。
また、奥山監督は「原作のアニメーションも韓国でたくさんのファンがいらっしゃるので、どのようにこの実写版を受け止めていただけるかというのを楽しみに思っておりますし、字幕はありつつも、言葉をこえた表情や映像ならではの表現もたくさんある作品なので、国境を越えて作品を届けられることを嬉しく思います」と語った。
