NHK朝ドラ『ばけばけ』“何も起きない物語”の魅力 吉沢亮「誰もが日常で感じる、くだらないことで笑うことがドラマとして成立する」

2025.9.8 17:45
  • Twitter
  • Facebook
  • Line
吉沢亮の写真

2025年9月29日から放送を開始する連続テレビ小説『ばけばけ』の取材会が9月8日に都内で開催された。取材会には主演の髙石あかりをはじめ、トミー・バストウ、吉沢亮、岡部たかし、池脇千鶴ら豪華キャストが登壇。脚本のおもしろさから、撮影中の“うらめしい”と思ったエピソードを語った。

本作は、松江の没落士族の娘・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々を描いている。

脚本のふじきみつ彦が「何も起きない物語を書いています」とコメントしていることから、脚本への印象について出演者がコメント。

ヒロイン・松野トキを演じる髙石は「(『ばけばけ』の)モデルである小泉セツさんの人生は壮絶で、だからこそ“うらめしい”日々が続いて、そんな中でも笑い合える人たちと一緒に生活している物語です。なので、壮絶な部分は最初にあって、序盤は色んなことがあるなと思っていたら、途中から本当に何もなくなるんです!(笑)その何もなくなった時に“ふじきさんの脚本ってなんでこんなにおもしろいんだ!”と思いました。想像しているものとは違うおもしろさに変わっていくので、色んなおもしろさが詰まった朝ドラになるんじゃないかなと思いました」と脚本の素晴らしさを語った。

髙石あかり

トキの夫、レフカダ・ヘブンを演じるトミーは「素晴らしい脚本だと思います。コメディとドラマのバランスがすごくいいし、登場人物も美しく書かれています。だけど、日本語学習者として読みづらかった…(笑)日本語だけではなく、松江弁、出雲弁だらけですごく大変でしたけど、毎日脚本を覚えるのに取り組んでいます」と、まだまだ日本語を勉強中だというトミーは、方言も加わることで苦労していることを明かした。

トミー・バストウ

英語教師で松江随一の秀才・錦織友一を演じる吉沢は「時代の波にのまれていくシーンでシリアスな部分もあるんですけど、決してシリアスだけで終わらない。ベースに流れている温かい空気感はずっと感じられる台本になっていて、僕も読んでいて、くすっと笑える素敵な本だなと思いました。ちょっとしたことをおもしろく書くっていうのはすごいなと思って、スキップだけの回とかもあるんです。“スキップをそんなに深掘りますか?”みたいな回があって、そこはめちゃくちゃ好きです!誰もが日常で感じるくだらないことで笑ったりすることが、ドラマとして成立することがまずすごいなと感じながら、毎回ニヤニヤしながら読んでます」と日常の中を切り取ったような脚本を絶賛した。

吉沢亮

さらに、番組のテーマ『この世はうらめしい。けど、すばらしい。』にかけて、撮影中「うらめしい」と思ったエピソードを問われると、すかさず髙石が「岡部さんうらめしいです」と回答。「テスト撮影で、カメラに岡部さんが映ってないシーンで笑わせようとしてきたり、ここは真剣なシーンだよっていうシーンでも、笑わせにきちゃうのが、愛を込めたうらめしさがあります」と明かした。

それに対してトキの父・松野司之介を演じる岡部は「でもそれにあかりちゃんも応えてくれて、初めて撮影した時からみんな(本番は)テストとは違うことやったりするんですけど、そこでチームワークできてたのは、うらめしいけど素晴らしいと思います」とコメントした。

するとトキの母・松野フミを演じる池脇も「私も岡部さんがうらめしいですね(笑)好き勝手やってくれるんで、“岡部病”が移ったなって思っていて…カットかかるまで“なんかしなきゃ”って思って、おもしろくなくてもいいけど、台本とは関係ないことまでやってしまいます」と松野家の楽しそうな撮影風景を明かした。

(左から)吉沢亮、トミー・バストウ、髙石あかり、池脇千鶴、岡部たかし

2025年度後期(大阪制作)第113作 連続テレビ小説『ばけばけ』
【放送予定】2025年9月29日放送開始
      [総合]月~土 午前8時~ ※土曜は一週間の振り返り ほか
【作】  ふじきみつ彦
【音楽】  牛尾憲輔
【主題歌】ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
【出演】  髙石あかり トミー・バストウ/吉沢亮/北川景子
     岡部たかし 池脇千鶴 小日向文世 堤真一 ほか

第1週「ブシムスメ、ウラメシ。」(9月29日~10月3日)
この世はうらめしい。けど、すばらしい。没落士族の娘・松野トキ(髙石あかり)と外国人の夫・ヘブン(トミー・バストウ)。怪談を愛し、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語。明治のはじめ。小学生のトキ(福地美晴)は、父・司之介(岡部たかし)と母・フミ(池脇千鶴)、祖父・勘右衛門(小日向文世)と、世をうらみ、貧しい日々を送っていた。司之介はトキにいい暮らしをさせたいと一大決心をする。

写真:©entax

クオカードプレゼントキャンペーン2024

関連記事

おすすめ記事

ジャンル