秋アニメ『村井の恋』声優インタビュー!日笠陽子に制作陣から“挑戦状” 息継ぎなしの超・長台詞とは?
髙橋ひかると宮世琉弥による2022年の実写ドラマ化も話題となった『村井の恋』が、2024年10月6日(日)よりついにTVアニメ化(ディズニープラスにて独占先行配信中)。「次にくるマンガ大賞2019」Webマンガ部門で2位に輝いた島 順太の同名作品を原作とする本作は、2次元の“推し”に恋する教師と、その教師に猛烈なアプローチをする男子生徒の恋愛模様を描いた“エクストリーム胸きゅんラブコメ”。entaxではこの度、“ツッコミヒロイン”田中彩乃を演じる日笠陽子(ひかさ ようこ)にインタビュー。ギャグアニメ作品ながら意外なアフレコ現場の雰囲気や、日笠自身の“推しキャラ”について語ってもらった。
『村井の恋』あらすじ
様子のおかしい男子高校生・村井は、担任教師の田中に恋をしていた。しかし、田中の思い人は乙女ゲームのキャラクター「春夏秋冬(ヒトトセ)」。そんなこととはつゆ知らず、村井は告白!「黒髪ロン毛は恋愛対象外」と一蹴されてしまうが──…翌日、髪型を一新して現れた村井はなんと田中の”推しキャラ”そのものの姿となっていた! 激しく動揺する田中と猛烈にアプローチをし続ける村井…果たしてこのおかしな恋の行方は!?

◆声優として“初めての経験”「とにかく〇〇が多くて…(笑)」
──日笠さんは本作のドラマCD(2019年)でも田中先生を演じていましたね。
今回久々の、しかもアニメ化ということですが…?
日笠 語弊があったら申し訳ないんですが…“やれる?映像化できそう?”って心配してしまいました(笑) 『村井の恋』はギャグ自体はシュールなんですが、“ジェットコースターに乗りながらメリーゴーランドと海賊船に同時に乗る!”みたいな作品で…(笑)
日笠 なので、アニメでどうやってストーリーをまとめていくのか興味がありましたし、アフレコをした時にも劇伴やらSEはどう入るんだろうという演出だったので、大きなお世話なんですけどそれが本当に、“心配”で…(笑) ですが、今はそこを含めて放送が楽しみです!
──ヒロイン・田中彩乃を演じる上で、アニメならではの意識をされたところはありますか?
日笠 ドラマCDを聞いてくださったアニメ制作の方から「田中は日笠がピッタリ」と言って頂けたので、私自身もドラマCDで出したものだったり、自分で持っているものを信じようと! ドラマCDを聞いてくださったファンの方々が見ても違和感ないよう映像の世界へ持っていけたら…と意識してキャラを作っていきました。
日笠 ただ、1人しゃべりをしているいわゆる“脳内田中”は、最初結構悩んだんです。声色を変えたりして遊んでもいいのかとか…。そうしたらわりと好き勝手にトライさせてもらえたので、見てくださる方々が笑ってくれたらという思いで色々入れさせてもらいました! 自由度が高い分、その中での責任を改めて感じましたね。すごく難しい挑戦でした。

──そういった挑戦は、今までにも経験が?
日笠 (大きく首を振りながら)ないないないない! まず、アニメ作品で一人でこんなにブワーってしゃべることがないですから(笑) “一人で語る”というのは、ギャグアニメならではなのかもしれないですね。
──確かに、田中先生はとにかくセリフ量が多い印象です。作品全体の特徴にも思えます
日笠 そうなんです! とにかく『村井の恋』はセリフが多くて、事前のチェック時間も普通の2〜3倍はかかって収録前日は結構テンパりました(笑) 特に最初の話数では登場人物が少なかったので、村井と田中のセリフ量がとても多くて…。
日笠 ただそれでも、高梨くん(村井役/高梨謙吾)もちゃんと細かいところまでチェックしてきていたので、私も “負けられねーぜ!”と、より面白いものを作ろうと役者としてのプライドをぶつけあいながら挑めました!

◆日笠「みんなで“噛(か)まない合戦”みたいな…(笑)」
──PVや第1話の冒頭に出てくる田中先生のセリフ「ま~〜じでいい加減にしろい」が印象的でした。
かなりの“尺”を使っていましたね(笑)
日笠 (演じた時は)本当に、“あの尺まじで?”って…(笑)アニメはやっぱり総尺が決まっているから、“ま〜〜〜〜…”があんなに長いとは思っていませんでした。制作チームの遊び心というか、挑戦心・挑戦状みたいなものを感じましたね!
──息継ぎもしてないように聞こえました(笑)実際にやっていてどうでしたか?
日笠 例えば、台本3ページをまたぐ“1ワード”にもかかわらずブレスポイントがないような長台詞があったんですけど──1ワードだと1か所間違えたらそのワードの頭からまたやり直しで…そんな長台詞が私だけじゃなく他のメンバーにも多かったので、みんなで“噛(か)まない合戦”みたいな…(笑) ギャグ作品だけど、アフレコ中は緊張感が漂っていましたし、みんな真面目だから噛まなくなるまで練習してきているのも伝わってきました!
日笠 あと、原作者の先生とプロデューサーさんや製作委員会の皆さまがごあいさつしてくださった時に、皆さんから『とにかく大きい声を出してください』って言われたので、第1話はみんなで“おっきい声”出してますよ(笑)

──緊張感のある現場とのことですが、ギャグ作品の現場は思わず笑ってしまうこともありそうですよね
日笠 私は結構ゲラで、よく笑ってしまいました(笑)テストでもわりと笑っちゃうタイプで。でも、私のギャグはみんなあんまり笑ってくれていなかったから、“笑っていいんだよ?”って言いながらやってました。
──他キャストの方々は静かなメンバーが多いのでしょうか?
日笠 わりと高梨くんも天﨑くん(桐山役/天﨑滉平)も、石谷くん(平井役/石谷春貴)とかも、普段からテンションが“ウェーイ!”みたいな人たちではないですね。仲はいいんですけど、みんな真面目で落ち着いた大人の現場だったかも!
日笠 いくべきところはいくぞー!と振り切れる人たちというか。休憩時間とかも「ここ、アドリブどうする?」とか、「ここはこういう意味のギャグだよね?」とか、作品を読み解いていて…なんかカオスですよね、逆に(笑) ギャグ作品なのに、(制作の)中では真面目に言い合っている不思議な現場でした!

◆キャラとの共通点は、“独特の叫び”
──先ほど“日笠さんは田中先生役にピッタリと言われた”というお話がありましたが、
内面的な部分でご自身との共通点や共感できるところはありますか?
日笠 “ピッタリだ”と言ってもらえることは信頼して頂けているという意味では嬉(うれ)しいんですけど、田中は結構ぶっ飛んだキャラクターなので、“私のイメージってなんだ?”っていう思いもあるというか…。

──イベントにご出演された時などは、結構ツッコミ役に回られている印象もあるのかなと
日笠 あ、そうですね! ……ツッコミ(笑) 実は自分では王道だと思っていたんですけど、私のツッコミって独特の叫びらしくて、そこは田中とマッチしているみたいです。
──ツッコミ役でいるのは昔からですか? 例えば(作品の舞台にちなんで)高校生の頃とか
日笠 私は、意外と“お祭り野郎”じゃなかったです。図書室とかで1人で本を読みたいタイプで、図書委員とかやってました! あ、でも部活はソフトボール部だったので、平日の放課後や土曜日は部活をして、日曜日は試合があって…結局部活に明け暮れていましたね。お昼休みは、仲のいい子たちとまったりお弁当を食べていました!
日笠 でも、もし屋上とか行けてたら…。屋上で日向ぼっこしている一匹狼的なキャラクター、居るじゃないですか! なんか、そうなりたかったのかもしれないです! 厨二病でしたね。

◆もしも、日笠陽子が“恋人”にするなら…!?
──田中先生は春夏秋冬(ヒトトセ)くんに夢中ですが、日笠さんご自身は作中の誰が“推し”ですか?
日笠 (少し悩んでから)村井くん……。村井くんと……、“おにぎり”?
──詳しくお願いします(笑)
日笠 まず村井は、高梨くんの役の作り方がドラマCDの時よりもずっと洗練されていて、村井っていう人物を考え、“村井で居よう!“っていうのを感じました。その好感も含めて、やっぱり高梨くんが演じる村井くんだからこそ推せると思いました。
日笠 で、そんな真面目な高梨くんが可愛い“おにぎり”にもトライしているってところが、また真面目で可愛くて! そういうのも含めて、やっぱり村井とおにぎり推しを進めさせていただきます!

──では、ズバリ!『村井の恋』のキャラクターの中で、日笠さんが“恋人”にするなら?
日笠 難しいけど……例えば桐山は、最初から考えると12話を通して一番好感度が上がったキャラクターだったかなとは思いますね。うーん、でも恋人…? みんな苦労しそうですよね(笑)
日笠 でもやっぱり、村井くんかな。ずっとずっと一途だし! 学生時代に恋に落ちてアピールするっていうのは珍しくないことですけど、村井くんの場合はもう恋を通り越して愛だったと思うので! 女性として愛されることの嬉(うれ)しさみたいなのを一番感じられるのはやっぱり村井くんなのかなと思うので、村井くんを推させていただきます!

──ありがとうございます(笑)
最後に、作中の一番好きなシーンと、視聴者の方々に注目してほしいポイントを教えてください!
日笠 私が一番好きなのは、“過去の回想シーン”です。この作品は、“最初の頃の村井”からは考えられないような展開になっていくんですが、そのキーになるのが過去の回想シーンだと思っています。私にとってはすごく大事で、大好きなシーンです!
日笠 『村井の恋』は“ウワー!”っていう“ギャグとノリと勢い”みたいな風にも見えるんですけど、私はアフレコをやっていく中で、(原作者の)島先生が込めていた思いというか……意外と島先生って真面目な人なんだろうなって思ったんです。きっと“気遣いの人”だから、言いたいことを素直にそのまま書くことはやらないというか…。ギャグで人を楽しませながら自分の思いを込めているんだろうと思ったので、アニメでも、そういう島先生の繊細な温かいお気持ちとか、描きたかったメッセージにも注目してもらえたら嬉(うれ)しいなと思います。

【日笠陽子(ひかさ ようこ)Profile】
神奈川県出身。これまでに『けいおん』(秋山澪)、『呪術廻戦』(庵歌姫)、『キングダム』(羌瘣)、『SHAMAN KING』(麻倉葉)、『多数欠』(如月麻里亜)、『戦姫絶唱シンフォギア』(マリア・カデンツァヴナ・イヴ)など数々の人気作に出演。
『村井の恋』
2024年10月6日(日)23時30分よりTOKYO MXほかにて配信・放送
(ディズニープラスにて2024年9月4日(水)より最速見放題独占配信中)
原作 :島順太『村井の恋』(ジーンLINEコミックス/KADOKAWA刊)
CAST:村井/高梨謙吾 田中彩乃/日笠陽子 春夏秋冬/島﨑信⻑
桐山/天﨑滉平 平井/石谷春貴 西藤悠加/後藤沙緒里 西藤仁美/佐々木未来 福永弥生/広瀬ゆうき
山門/松風雅也
ナレーション/大塚芳忠 ほか
写真:©︎entax