城桧吏 単独インタビュー「力を合わせて一つの作品をつくり上げる現場が好き」俳優業を楽しむ17歳の素顔を直撃

2024.2.25 17:00

【エンタメの未来を彩る光をキャッチ! シリーズ「未来予知」】

現在17歳、今年18歳となり成人を迎える城桧吏(じょう・かいり)。映画『万引き家族』(2018年)のオーディションで是枝裕和監督の目に留まりメインキャストに抜擢され、世界中から高い評価を受けた同作出演から本格的に俳優業の魅力にハマっていったという。数々のヒット作出演や、今期ドラマ『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』では難しい役所に挑戦と今活躍する彼に話を聞いた。

■映画『万引き家族』の出演は転機に

―――城さんが芸能界に入られたきっかけを教えてください。

城:7歳の頃に、母と一緒に街を歩いていたらスカウトされたんです。当時はまだ小さくて、よくわからなかったんですけど、芸能界のことを聞いて「習い事感覚で入ってみる?」という感じで事務所に入りました。なので、それまでは芸能界を知らなくて思いがけず入った感じです。

―――これまで数々の作品にご出演されてきましたが、ご自身のキャリアの転機になった作品などありますか?

城:やはり是枝監督の映画『万引き家族』ですね。そこから本格的に俳優として活動していくきっかけにもなりました。現場が好きで、いつも楽しくやらせて頂いています。もともとみんなで一つのものを作るという作業が好きだったんですけど、映画やドラマはまさにたくさんの人が力を合わせて一つの作品をつくり上げるので、その一人として関われることがうれしいですし、そういう魅力に気が付いてからはどんどんこの仕事にハマっていきました。

―――映画『万引き家族』のオーディションで是枝監督は城さんの眼差しを見て「この子だ!」と決めたというお話は有名ですよね。

城:そのときは本当にびっくりしました。是枝監督が一目見たときに「この子だと思った」とおっしゃっていたと聞いて。戸惑いもありましたがすぐにうれしさがこみ上げてきました。「目が良かった」と言われてさらに嬉しかったですし「頑張ろう!」って気持ちになりましたね。

■マイブームはカメラで写真撮影

―――現在は高校に通いながら俳優のお仕事もされていますね。学業との両立は大変ですか?

城:実はあまり大変だと思ったことはないですね。お仕事も学校も楽しいですし、どちらも好きなので全く苦にならないです。

―――プライベートでは何かハマっていることや熱中していることなどありますか?

城:そうですね、絵を描いたり映画を観たりすることも好きですけど、今一番ハマっているのは写真ですかね。日常のなかで「ここ良いな」とか「こうやって撮ったらきれいだろうな」というのを見つけたらすぐに撮りたくなっちゃうタイプで、お出かけしたらたくさん写真を撮りますね。

―――それはスマートフォンで?

城:スマホもですけど、『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』の現場にカメラで写真を撮るのが好きな人がたくさんいて、その影響もあって最近は元々持っていたカメラで撮っています。学校のシーンで使用した教室を撮ったりもしました。誰もいない教室だったんですけど、横から日が差し込んでとてもきれいに撮れました。

■相棒はペンギンのぬいぐるみ

―――また、プライベートではペンギンのぬいぐるみをコレクションしているそうですね?

城:昔からぬいぐるみが好きなんですけど、小さいペンギンのぬいぐるみを買ったのがきっかけで、そこから弟と一緒に集めていて、今全部で10匹くらいのペンギンのぬいぐるみがいます。最初に買ったペンギンが一番のお気に入りで、旅のお供的な感じでロケや撮影で勝負のときとか緊張しそうなときに持っていくことがあります。

―――未来予知ではみなさんに3年後、5年後ご自身がどうなっているかをお聞きしています。城さんはどんな自分になっていたいですか?

城:今までにやった事が無い役をやってみたいです。例えばシリアスな作品で怖い人の役だったり、アクションなんかにも挑戦してみたいなと思っています。

【城 桧吏(じょう・かいり)Profile】
2006年9月6日生まれ。東京都出身。7歳の頃、スカウトされ芸能界へ。映画『万引き家族』(2018年)のオーディションで是枝裕和監督の目に留まりメインキャストに抜擢。同作は第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で最高賞パルムドールを受賞。その後映画『約束のネバーランド』(2020年)に出演。映画・ドラマ『都会のトム&ソーヤ』(2021年)では初主演を務めた。その他主な出演作に、映画『ゴーストブック おばけずかん』(2022年)、日本テレビ系水曜ドラマ『ファーストペンギン!』(2022年)、Netflixシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』(2023年)、ドラマ『風間公親-教場0-』(2023年)など。

▼ドラマ『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』
家族からも嫌がられる古い価値観を持ったカタブツの「おっさん」(=沖田誠)が、とあるゲイの青年との出会いによって、これまでの『自分の常識』をどんどんアップデートしていく。躓きながらも奮闘する姿に登場人物全員にも「気づき」を与え、周りもアップデートされていく。すべての人たちの『好き』を肯定し、応援するハートフルなホームコメディドラマ。

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