内田雄馬「自分が“最強”だと思ってた」 世界規模の人気アニメ出演の声優が“10代での挫折”を告白
2024.1.30 18:15
声優の内田雄馬と江口拓也が、1月28日（日）東京・新宿バルト9で開催された『映画 ギヴン 柊mix』の公開記念舞台あいさつに登壇。今や人気声優となった2人の過去の挫折や、本作での役作りの“個性的な気合い”を明かした。
◆内田雄馬「自分が“最強”だと思ってた」
本作では、高校生にして優れたギターの腕前を持つバンド『ギヴン』のメンバー・上ノ山立夏を演じ、さらに海外でも人気のアニメ『呪術廻戦』の伏黒恵役を演じるなど、人気を誇る声優・内田雄馬。
本作は音楽活動の将来への希望や不安、葛藤が描かれている。本作にちなんで「将来の進路を決める際の不安や葛藤は？」という質問が。内田は「学生の時はね……自分が“最強”だと思ってたんだよね」と当時を思い返すような表情を見せ、笑いが起こった。続けて、「自分が最強だと思って、19歳くらいの時に声優の養成所で心折られました」と苦笑い。
今や、世界的に有名なアニメ『呪術廻戦』の伏黒恵の声を演じるなど、人気声優の内田だが、「自分なんてただの人だなって思ったところからが、僕にとってはスタートだった」と学生時代の挫折経験と転機を明かした。
さらに内田は「声優になるっていう未来が見えない、ロードマップが見えない仕事だったので」と振り返り、「“母ちゃんバイトするから養成所入っていい？”って聞いたら、“好きなことやりなさい”って…」と寛大な母とのエピソードを明かすと会場から「おぉ～」「かっこいい」と内田の母を称賛する声が上がった。その母の言葉に「“母サンキュー”っていう気持ちで今ここにいるんですけど（笑）」と笑いを誘った。
受験生や学生に向けて「そういうきっかけ一つだったりするので、何事も悩みとかあると思うけど、好きなこととか興味あることとかには、踏み出してみたり試してみたりすることが良いと思う」と声優という好きな道を選び、つかみ取った内田らしいメッセージを送った。
◆江口拓也「…4倍入っております！」
本作では、ヴァイオリンを専攻する大学生で、バンド『ギヴン』のドラム担当・梶秋彦を演じ、さらに、人気アニメ『SPY×FAMILY』のロイド・フォージャーを演じるなど、数々のアニメに引っ張りだこの声優・江口拓也。
江口が演じる梶秋彦は喫煙者。江口自身も喫煙者であり、『ギヴンシリーズ』を演じる時のマイルールを明かした。
「（僕は）普段たばこをたしなんでいるんですけども。（梶）秋彦を演じる時に収録の時は（普段の）3倍のニコチンを入れて、台詞にニコチンを感じさせたいという思いでやっています」と愛煙家のような一面が。さらに、「今回の劇場版。…4倍入っております！」と本作の役作りに対して江口らしい“気合いの入った”告白で、大きな拍手が起こった。
江口は自信満々に「なので、結構良い音出たなって自分でも気に入っているので…そういう感じなんだ…（笑）ってところも見どころの一つにしていただけたらと思います」と見どころを語った。
『映画 ギヴン 柊mix』公開中
『ギブンシリーズ』は、“ノイタミナ”初となるBLコミックのアニメ化作品として、2019年にTVアニメが放送。高校生にして優れたギターの腕前を持つ上ノ山立夏（CV：内田雄馬）が、同じ高校に通っている佐藤真冬（CV：矢野奨吾）と出会い、魅力的な歌声に引き込まれる。そして、中山春樹（CV：中澤まさとも）・梶秋彦（CV：江口拓也）と組んでいたバンド『ギブン』に誘い、4人となったロックバンドのメンバーたちを中心とする青春の物語。現在大ヒット公開中の『映画 ギヴン 柊mix』は、2020年に公開された映画の待望の続編映画2部作前編となる。
＜キャスト＞
佐藤真冬：矢野奨吾
上ノ山立夏：内田雄馬
中山春樹：中澤まさとも
梶 秋彦：江口拓也
鹿島 柊：今井文也
八木玄純：坂 泰斗
＜原作＞
「ギヴン」キヅナツキ（新書館「シェリプラス」掲載）
＜イントロダクション＞
「これは淋（さび）しかったこどもたちが大人になる途中の話」
高校生の上ノ山立夏は、佐藤真冬の歌声に衝撃を受け、中山春樹、梶 秋彦と組んでいるバンド「ギヴン」にボーカルとして真冬を加入させる。真冬加入後初のライブを成功させ、立夏は真冬への思いを自覚し、ふたりは付き合い始める。
その後も活動を続ける「ギヴン」はフェス出場をかけたコンテストに出場し、惜しくもライブ審査に落ちたものの、ますます注目を集めていた。
その頃「ギヴン」が落ちたコンテストに受かった真冬の幼なじみ・鹿島柊と八木玄純のバンド「syh〈シー〉」はデビューが決まっていた。柊は、「syh」に不在のギターの一時的なサポートとして立夏に白羽の矢を立てる。
さらに柊は、立夏に「お前とやってみたいことがあるんだ」ともちかけ……。
写真：©entax
