宮﨑駿監督が“10歳の幼い友人たち”のために作った『千と千尋の神隠し』

2024.1.5 05:00

日本テレビ系金曜ロードショーと、entaxがコラボレーション。金曜ロードショーのここでしか聞けない“とっておき情報”を紹介する。

2024年最初の放送は、『千と千尋の神隠し』が登場。2001年の夏に公開された本作は、最終的に興行収入316.8億円という驚異的なヒットを記録した国民的アニメーション映画。その評価は国内のみならず世界的にも高く、米国アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞、ベルリン国際映画祭の最高賞である金熊賞ほか数多くの賞に輝いている。

また2022年には橋本環奈・上白石萌音のW主演で初めて舞台化し、演劇作品としても大人気となった。今年はさらに川栄李奈、福地桃子を主演に迎えて4人のローテーションで全国5大都市での再演が決定。初の海外公演として、ロンドンでの上演も控えている。

宮﨑駿監督は、『千と千尋の神隠し』を作ろうとした動機を「僕の10歳ぐらいの小さな友人たちに、“あんたたちのために作った作品だ ”って言えるものを作ろうと思っただけなんです」と公開当時に語っている。宮﨑監督と鈴木敏夫プロデューサーの共通の友人たちに小さな娘さんがいて、毎年夏に3日間ほど宮﨑監督の山小屋に遊びに来ていたのだそう。その子たちが10歳頃に差し掛かった時、『魔女の宅急便』は思春期の女の子、『天空の城ラピュタ』は男の子向け。でも10歳の女の子に向けた映画は作っていなかったことに気が付いたのだという。「だからその子たちが喜んでくれたらおじさんの勝ちっていう気持ちで、結構真面目に勝負をかけたつもりです」と宮﨑監督。

ただその幼い友人たちが千尋のモデルになっているかと言うと、そうではないらしく、“ある部分はそっくりですがある部分は全然似てない”とのこと。似ている部分とは、“まだ、自分の持っている力に気が付いていないところ”なんだとか。

また宮﨑監督は「この映画で千尋がやったことはあなたたちにもできると、僕は信じて小さい友人たちに作りました」とも語っている。

金曜ロードショーで今年“初ジブリ”となる『千と千尋の神隠し』。お正月にぜひ楽しみたい。

【ストーリー】
10歳の少女・千尋は、引っ越し先の町にむかう途中、両親と一緒に不思議なトンネルを見つける。トンネルを抜けるとそこは草原の丘で、さらに行くと商店街のような場所にたどり着いた。あたりを歩いていた千尋は、巨大な煙突のある風呂屋の前で少年・ハクと出会い、すぐに元の世界に戻るよう言われる。両親の元へ急ぐと、町のお店で勝手に飲食した両親はブタに姿を変えられ、戻るべき道はいつの間にか水の中に沈んでしまっていた。

この町で生き延びるため、神々の集う湯屋「油屋」を取り仕切っている魔女・湯婆婆を訪ねる千尋。湯婆婆から名前を取り上げられ、新たに「千」という名で「油屋」で働くことになる。ボイラー室を取り仕切る釜爺や、先輩リンの助けをかりながら、千尋は懸命に、生き生きとよう仕事をするようになる。
ある日「油屋」に仮面の男・カオナシが現れる。湯婆婆は異変を察知するが、同時に強烈な臭いを発するまでに汚れてしまった神様が「油屋」にやってきて…!?

『千と千尋の神隠し』(2001)
原作・脚本・監督:宮﨑駿
音楽:久石譲
声の出演:柊瑠美、入野自由、夏木マリ、内藤剛志、沢口靖子、神木隆之介、菅原文太

写真提供:(C)日テレ

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