さんま・たけし“伝説の番組”を築き上げた2人の別れ…『笑いに魂を売った男たち』

2023.12.2 11:30

さんまとビートたけしの友情物語が描かれたスペシャルドラマ『笑いに魂を売った男たち』が11月26 日『誰も知らない明石家さんま』で放送された。伝説の番組を作り上げていた2人の“別れ”が再現ドラマで描かれた。

今から34年前の平成元年。国民を熱狂の渦に巻き込んだ伝説の番組『オレたちひょうきん族』が苦境を迎えていた。たけしの活動休止、裏番組との熾烈(しれつ)な戦い。視聴率も下降線をたどり、ついに放送局からはリニューアルの話が持ち上がる。リニューアルするのか、それとも今までの路線でいくのか?判断はさんまとたけしの2人に委ねられることに…。

そんなある日、さんま(さんま役:EXILE、三代目J SOUL BROTHERS・岩田剛典)がスタジオに向かうとそこには1人たたずむたけし(たけし役:香取慎吾)の姿があった。「お疲れ様です」とさんまが声をかけるとたけし「ああ」と反応し、「さんまちゃん、このセット覚えてる?」と聞くと、さんまは「はは、初めて僕が“ブラックデビル”やった時のセットですね」と答え、懐かしむように語らう。「あの頃は楽しかったですよね。皆が新しい笑いを求めて必死で。今じゃ皆、金の話ばっかりですよ」とさんまが嘆くと、たけしは「みんな売れたよなあ…良いことだと思うよ。飯も食えなかった芸人が売れてさ、その代わりに無くすものがあるなんて、当たり前のことなんだよな」としみじみ語り、さんまは「時代が変わったんですかね」と一言。

続けて、さんまの口から「たけしさん、ひょうきん族は…」との問いが。数秒の沈黙の後、

「うん…終わりにしようか」

「はい…」

さんまの返事を受け、スタジオを去ろうとするたけしを呼び止めるさんま。「ありがとうございました。またいつでも呼んでください」。たけしは「よかったよ、またやろうよ。お疲れさん」と笑顔で語りかける。さんまは去り行くたけしに深々とお辞儀をし、番組スタートから8年で『オレたちひょうきん族』の終了が決まった。

それからたけしとさんまはそれぞれの道を歩み、それぞれの戦場で戦った。そして30年の月日が流れ…。

場面は約30年後のさんまの誕生日パーティー。祝う人たちの奥から「明石家さんまさん!」と呼ぶ声が。そこには花束を持ったたけしの姿があった。「え?たけしさん、何で?」と驚くさんま。「私を弟子にしてください!」というたけし風の冗談を交えつつ、たけしは花束とともに手紙の入った便箋をさんまに手渡す。

その後、カウンターで酒を酌み交わす2人のシーンに。たけしとさんまがプライベートで飲むのは30年前のひょうきん族以来。さんまは心の中でこうつぶやく。「そういえばひょうきん族が終わる時、いつか2人でコントやろうって言ってくれてたけど…たけしさんはあの約束を覚えてくれてるだろうか」。

さんまの横にはたけしから手渡された花束と手紙が。便箋には「さんまちゃんへ」と書かれていた。

「この時もらった手紙に何が書いてあったのか?それはたけしさんと俺だけが知っている」

さんまのこの言葉でドラマは幕を閉じた。岩田と香取の熱演もあり、見応えのある内容となったドラマにスタジオゲストは拍手喝采。

さんまも「すごいドラマに仕上げていただいて…」と感激しているようすだった。

写真提供:(C)日テレ

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