『最高の教師』タイトルの伏せ字が明らかに 教師・九条里奈にとっての“最高の教師”とは

2023.9.25 16:00

9月23日に日本テレビ系土曜ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』の最終話が放送され、SNS上でも「もうすでに最高の教師ロス」、「最高のドラマをありがとう」といった反響が見られた。

3年D組の担任・九条里奈(松岡茉優)は、卒業式の日、何者かに校舎の4階から突き落とされてしまう。恐怖の中、目に入ったのは“D組 卒業おめでとう”と記された深紅のコサージュ。犯人は、自分のクラスの生徒なのか?――1年後“生徒に殺されないため”3年D組の生徒全員が心の底から笑って卒業できるよう“何でもする”という強い覚悟で『2度目の1年』に挑む九条の教師生活が始まった。そんな2度目の1年も生徒たちと全力で向き合い、卒業式を迎えようとしていた。1周目では訪れなかった卒業式の翌日は訪れるのか。九条は2度目の卒業式の日、運命の瞬間を迎えようとしていた。

九条の最愛の生徒でもある鵜久森叶(芦田愛菜)が、1周目の人生で自ら命を絶った日、2周目の人生でも非業の死を遂げてしまう。鵜久森の死について全てが明かされた翌日、不破大成(のせりん)が「鵜久森さんの席にお花を置こうと思うんだ。ずっと忘れたりしないように」と花を飾ると、卒業の日まで、クラスメイトたちによって途切れることなく花が置かれた。そして鵜久森の死に関与した、西野美月(茅島みずき)、金澤優芽(田鍋梨々花)、野辺桐子(田牧そら)の3人は事件性、悪質性はないとされ、法的な制裁を受けることはなく復学した。西野らも、鵜久森の席に向かい改めて謝罪し、鵜久森のことを忘れることがないよう向き合い続けた。

その後、12月になるとクラスメイトたちが志望校の合格など、将来の進路が決まるとそれを鵜久森に報告する光景が見られるようになった。中でも鵜久森と親しくしていた東風谷葵(當真あみ)が笑顔で合格証書を手にし、鵜久森の席の前で「誰かが傷つく世界を、少しでも変えられるように頑張るね」と話すシーンでは「東風谷さんの合格報告泣ける」とSNS上でも反響を呼んだ。

月日は流れ、卒業式の前々日、九条は鵜久森が死ぬ間際に自分宛のビデオレターで語っていた『自分に明日が来る感覚がないんです』という感覚が芽生え始め、妙な胸騒ぎがしていた。

卒業式前日、九条の大親友・早乙女智美(森田望智)と勝見夏穂(ラランド・サーヤ)は早乙女のお店の5周年をそのお店で祝った。そこでは、かつて早乙女が高校を中退したときの話など、昔からの親友3人ならではの会話が交わされた。それでも親友2人を危険なことに巻き込みたくないという思いから“2周目の人生”“明日が来る感覚がない”といった話を、九条は打ち明けることはできなかった。

現実として受け入れ難いものの、“2周目の人生”を送っていることをかつて九条から直接明かされていたた夫の九条蓮(松下洸平)は、卒業式当日手作りの朝食を振る舞い、妻を落ち着かせようとした。明日が来る感覚がないことを九条が不安に感じていることを悟った夫の蓮は「里奈は生きるよ、もしその感覚が無いと言うんだったら、俺がいつまででも未来の話をする」と、どこまでも優しい言葉を投げかけた。蓮から“(卒業式に)行かない選択肢”はないのかと聞かれるも、「私だって死にたくない、死ぬ気もない。でも、だから行くの。運命を変えるために」と九条の決意が揺らぐことはなかった。

卒業式を終えた九条は、1周目の人生で突き落とされた新校舎の吹き抜け廊下の場所を訪れ、2周目の一年を振り返っていた。すると、1周目の卒業式の日と同じように背後から突き落とそうとする人物が現れた。九条は気配を察しその人物の手をつかむと、冷静に「やっぱり、あなただったんですね」と話した。

九条を突き落とそうとしたのは、D組の生徒・星崎透(奥平大兼)であった。星崎はひょうひょうと「なんでわかったの?」と驚きの反応を見せる。そして、平然と「でも力なら負けないよ。今からもドーンって」と話す星崎に、九条は鵜久森の件が起きて以来、落下対策で花壇が設置されていることを伝えた。続けて九条は「私は、鵜久森さんに救われることになりました」とつぶやいた。

九条は、1周目に突き落とされた時に、犯人の顔が見えなかったことにいつの日か違和感を覚えていた。偶発的でも意図的であっても高所から人を落としたら、身を乗り出して落下する様子を見届けるはずだが、自分を落とした人物はそれをしなかったことに九条は気づいた。つまり殺意もなく無感情に近い状態で起きた犯行であると九条は察し、それと同時にクラスで何か起きてもどこか世界を作り物のように無感情で客観視している星崎の顔が浮かんだのであった。さらに九条は、星崎が犯行後に自らの命も絶つことを予見しており「だから今日、私はここに来たんです。あなたに会いに来ました。今日、会わないと“この運命は変えられない”と思ったから」と星崎とも向き合う覚悟を持っていたことを打ち明けた。

一方、星崎は、子供の頃の危険な遊びなどを通じて、自分がいわゆる、人と感覚がズレてる“ヤバい奴”なのではと思い始め、自分なりに空気を読んでこれまで過ごしていた。ただ、それが続き、白黒で虚しい世界が広がるようになり、どこにも自分がいないような不思議で虚無な感覚に陥っていることも九条に漏らした。そんな中、星崎にとって九条は特別な存在で、いわば白黒の世界で1人だけ色を持つような、人生に変化をもたらす存在であった。また、浜岡修吾(青木柚)に西野がクラスで居場所を失っていることを告げ口し、鵜久森の事件を結果的に仕向けさせたことも自分だと明かす。それは、星崎が九条に世界を変えてもらうこと、何も感じない世界をぶっ壊してもらうことを期待したことによる行動であった。

星崎は淡々としながらも徐々に悲しそうな声になり「景色みたいな世界をただ歩くだけになってさ、それがもし永遠に続くって思うとさ。怖いんだよね」と力なく言うと、九条に「俺と一緒に死んでくんない?お願い」と心中を提案する。九条は、何でもするとは言ったがそれはあくまでも生徒が“変わるため”と、星崎のお願いを拒んだ。そして、変わることを諦めている星崎に対し「自分だけでも自分を信じてみてくれませんか?」と、達観し我慢し、引いて見過ごすのではなく、思いを解き放ち、無謀でも挑戦してみてほしい、この世界を楽しんでほしいと諭した。

それでも星崎は涙ながらに「やっぱ、動かないんだよね。俺の心」とつぶやくと、自ら柵の外に身を投げ出した。九条はとっさに星崎の腕をつかみ必死に引き上げようと試みるも、時間が経つにつれ腕は滑り落ちていく。その時、D組の全員が新校舎へやってきた。相楽琉偉(加藤清史郎)が浜岡から星崎のことを聞き出し、星崎と九条の身を案じ2人を探していたのであった。そして、星崎の腕が離れそうになったその瞬間、九条の夫、蓮が現れ星崎の腕を力強くつかみ引き上げた。

SNS上では「最終回も最高の夫!」と視聴者も救世主である蓮を賞賛!そして駆け寄るクラスメイトを見て星崎が「色がついてるわ。みんなに。変わったね」とつぶやくこのシーンにも「鳥肌たった」という感想がつぶやかれた。

ところが、命を失うリスクもある中で、星崎と向き合いその運命を救った九条であったが、突如姿を現した浜岡に背後からナイフで刺されてしまう。逆上した浜岡は恨みの感情と共に「お前のせいで俺の人生が変わった…」と九条に言い放った。九条は夫の蓮やD組の生徒たちに介抱され、浜岡もその場で取り押さえられた。その場には、絶叫するような声で「先生!」「起きて!」と倒れた九条を心配する生徒たちの声が響いた。

九条は夢か現実か、2周目の1年を過ごした上で、こう悟った。

―――生徒たちと真剣にぶつかっていく中で、その本気に応えてくれたのは生徒の方であり、本気で向き合うことで誰かが応えてくれることを教えてくれたD組の生徒たちこそが、九条にとっての“最高の教師”であった。

九条が目を開けるとそこは、病院のベッドであった。意識を取り戻したことに気づいた夫の蓮は「里奈、わかるか?生きているぞ、星崎くんを助けた卒業式の続きだ」と声をかけた。そして、D組の生徒も駆けつけた。

九条は「蓮、助けてくれてありがとう」と優しくお礼を言うと、D組の生徒にも満面の笑顔で「みんな改めて卒業おめでとう」とお祝いの言葉をかけた。

そして生徒と向き合いその運命を変えた九条の声でラストシーンを迎えた。

――――2周目の人生から1年後、私は生徒にされた。この世界をこれからも生きて、変え続けることを。

病室に置かれた、ピンクのガーベラも九条のことを見守っていた。

SNS上では、「ずっと心から笑えなかった九条先生の最高の笑顔で幕が閉じるの最高」、「タイトル回収最高かよ」と絶賛する声も見られた。

『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』
※TVer・Huluで配信

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写真提供:(C)日テレ

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