『トリリオンゲーム』人気アニメ映画配信獲得のため、アニメスタジオと一流アニメーターをハッタリでねつ造

2023.9.5 11:00

TBS系金曜ドラマ『トリリオンゲーム』の第8話が9月1日に放送された。『ドラゴンバンク』の面接で再会したハル(目黒蓮)とガク(佐野勇斗)は1兆ドルを稼ぐべく『トリリオンゲーム』社を起業した。その後、リンリン(福本莉子)を社長に据え、事業を開始した。急速にその事業規模を拡大し続けたトリリオンゲームは最大手の芸能事務所『ゴッド・プロモーション(ゴップロ)』の買収と天才ゲームプロデューサー蛇島徹(鈴木浩介)をドラゴンバンク社から引き抜くことに成功。そしてハルは、メディアも制圧すべく『トリリオンTV』を開局させた。人気女子アナ・白虎あかり(ももいろクローバーZ・百田夏菜子)の起用や、敏腕テレビプロデューサーの功刀数良(津田健次郎)を取り込んだことでトリリオンTVは着実に視聴者を獲得していった。

トリリオンゲーム社に対応するため、ドラゴンバンク社の社長令嬢の“桐姫”こと黒龍キリカ(今田美桜)がCEOを務める動画配信サービスの『D-REX』社はアジアの大手家電メーカーとの業務提携を締結した。記者会見では、テレビのリモコンに専用ボタンの設置、そして月額料金の1年間無料キャンペーンが桐姫によって発表された。さらにその記者会見ではトリリオンゲーム社を「ベンチャーに毛が生えたような競合他社」と揶揄(やゆ)する一幕も。

また、質疑応答の流れで白虎がハルのことを「好きです」と発言し大きなニュースに。この発言が話題になったことでハルは喜んだが、白虎は複雑な心境だった。意外な急展開に「あかりのまさかの告白」と驚く視聴者の声もあった。

勢いを増す『D-REX』社に対抗すべく、ハルは人気アニメスタジオ・『ポポラ』の新作独占配信をくわだてる。『ポポラ』のアニメは配信されておらず、映画館やDVDで見るしかなかったため、配信することで大きな収益に繋がると予測。ところが、実際に『ポポラ』を訪ねてみると、監督・宇佐美マリ(麻生祐未)はうわさ以上のワガママな人物であった。さらには、資金面で優位に立つ『D-REX』社が先手を打っており、『ポポラ』のばく大な負債を請け負うなどを条件に、『ポポラ』と新作アニメの独占配信契約を結んでいた。ハルは宇佐美を陰で支えるプロデューサーの安住久子(中島ひろ子)に、「うちに乗り換えません?」と交渉を持ちかける。

『ポポラ』との配信契約を結ぶためハルは“桐姫”を焼鳥屋に呼び出し、配信権を譲って欲しいと直談判。“焼鳥デート”で時折、嬉しそうな表情を見せる“桐姫”であったが、配信契約の話となると再び鋭い目つきとなった。条件をのめば配信権を『トリリオンTV』に譲るとしたが、その条件を問われると「ハルとガク、あなたたちは私のペットになる」とに言い放った。ハルがこの条件を受け入れることはなかった。この光景にSNSでは「ハルとキリカが普通のカップルみたい」という反応が見られた。 交渉のため『ポポラ』の安住を再び訪ねたハルとガク。『ポポラ』の躍進を「有能なプロデューサーがいたからこそ」と話すハルに、安住は「有能なんかじゃない。私はただの凡人。宇佐美マリという天才に出会って私の人生は変わった。いや、変えられてしまった」と語った。「わかります」とガクは思わず口を開いた。安住にとっての宇佐美は、ガクにとってのハルに似たような関係だと感じていた。そして、ハルは近くにあった『風の丘の少女』の絵コンテに目をつけた。それは『ポポラ』では映像化されていない安住の実体験がベースとなった作品であり、タッグを組んで最初の作品だったが資金面の問題で映画化を断念していた。ハルは『風の丘の少女』を『トリリオンTV』でアニメ化することを持ちかけた。

ハルとガクは『風の丘の少女』の映画化を宇佐美にも話し交渉を進めた。最初は相手にしなかった宇佐美であったが、世界最大のアニメスタジオ『カリフォルニアランド』のウォルト代表を仲間に引き込み、宇佐美と作品を作りたがっていると話すハルは、会議アプリを通じて世界のウォルト代表と宇佐美を繋いだ。さらには宇佐美の初期のスケッチだけを参考にウォルトが作ったアニメを見せると宇佐美は心を動かされ、『風の丘の少女』の映画化と『トリリオンTV』での配信を決意する。ところが『カリフォルニアランド』やウォルト代表の正体はバックパッカーであり、ハルお得意の“でっち上げ”作戦であった。

『風の丘の少女』の制作記者会見の場に乗り込んできた“桐姫”は、宇佐美と安住を前に、『カリフォルニアランド』やウォルト代表がハルの仕組んだハッタリだと暴いた。騙されたと知り怒りに震える宇佐美は会見の場で「『トリリオンTV』は嘘つきのイカサマテレビです」と発言。しかし宇佐美はこの後、壇上に安住を呼び込むと、これまでのプロデューサーとしての安住の仕事ぶりをたたえた。そのまま宇佐美は「信頼と恩返しの証として彼女の自伝的映画、『風の丘の少女』を今度こそ絶対実現させます」と力強く語り、配信媒体を『トリリオンTV』と明言する。

ハルに紹介され登場したガクがアニメ制作においてAI技術を導入することで、大幅な労力と時間の短縮につながることをプレゼンした。記者から初めてAIの力を借りて映画を作る理由を聞かれた宇佐美は、「安住のためです」と言い切った。ハルは『ポポラ』の負債を『トリリオンTV』が背負うことと、『ポポラ』の過去作品も一挙独占配信することを明言した。

会見が終わると、宇佐美はハルに「とんだハッタリ男!」と冗談混じりに叱る。宇佐美はハルのハッタリを見越していた。『カリフォルニアランド』やウォルトとの共同制作をでっち上げて宇佐美を引き込もうとしたハルだったが、狙いであった宇佐美へのAI技術のプレゼンに成功した。AI技術を取り入れたアニメ制作が、6か月という限られた時間の中で安住への思いを形にすべきと考えた宇佐美の思惑と合致したのであった。ただ、『ポポラ』の過去作品の独占配信を発表したのはフライングで、「その契約交渉はこれからだ」とハルは得意げに話すと、その場での契約を取り付けた。

『ポポラ』の配信権に加え、国内での大手電機メーカー各社のテレビのリモコンに『トリリオンTV』の専用ボタンが設置されたことで、シェアの規模では『D-REX』社を上回ることとなり、『ドラゴンバンク』は出し抜かれた形となった。黒龍は“桐姫”を含む『D-REX』社の役員全員を解任し、ある決断をした。ハル、ガク、祁答院の3人を『ドラゴンバンク』に招いた黒龍は、『トリリオンゲーム』社の株を700億円で買収したいと持ちかけ、さらにハルに対しては「君はキリカと結婚して、黒龍家の人間になりなさい」と衝撃的な話を持ちかけた。この展開にSNS上でも「まさかの結婚」といった驚きのリアクションが見られた。

次回第9話では、黒龍から持ちかけられた買収の話にハルたちは一つの答えを出す。そして『トリリオンゲーム』社は、キャッシュレス決済事業へ参入。更なる事業規模の拡大を目指す。そんな中、ハルと“桐姫”の関係にも新たなる動きが・・・

TBS金曜ドラマ『トリリオンゲーム』
毎週金曜よる10時〜10時54分放送

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写真提供:©TBS

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