宮﨑駿監督『もののけ姫』“こういうキャラクターで映画は作ってこなかった”主人公・アシタカが背負った宿命

2023.7.21 07:00

日本テレビ系金曜ロードショーと、entaxがコラボレーション。金曜ロードショーのここでしか聞けない“とっておき情報”を紹介する。

宮﨑駿監督作品『君たちはどう生きるか』の劇場公開を記念して、3週連続でスタジオジブリ作品を放送してきた金曜ロードショー。3週目となる7月21日は、宮﨑駿監督が原作・脚本・監督を手掛けたスペクタクル超大作『もののけ姫』をノーカットで放送する。1997年の公開当時、日本映画の興行収入記録を塗り替え、日本だけではなく世界が驚愕(がく)、絶賛した圧倒的な大傑作だ。

王家の血を受け継ぐ気品と、狩で鍛えた秀でた技の持ち主である主人公のアシタカは、寡黙だが、正義感が強く清い少年。村を守るため、タタリ神に矢を放って命を奪うが、逆に右腕に死の呪いを受けてしまう。村を追われたアシタカは、自分の運命を受け入れながら、“もののけ姫”サンとの出会いを通して、森と人が争わずに済む方法を模索し続けていく―。

宮﨑監督によると、主人公のアシタカは“元気な能天気な少年ではなく、宿命を背負っている暗い少年”で、そういうキャラクターは自分の中にあるものの、これまでそういうキャラクターで映画は作ってこなかったのだそう。

そして、主人公の背負ったものについて「確かにアシタカはタタリ神に手を出すという、してはいけないことをしました。でも、それには人間の側として充分な理由があったわけです。それなのに死に至る呪いを受けてしまうという、そのあたりが現代という時代に生きる人間と似ているんじゃないかなと思うんです」といい、「これは生命という存在そのものが持っている非常に不条理な部分であると思います」と、公開当時に語っている。

強いメッセージとダイナミックな映像、個性豊かなキャラクター、美しい音楽…。日本の原風景を舞台に描く壮大な物語をこの機会にあらためて堪能したい。

【ストーリー】
北の果てに住む一族の青年・アシタカは、“タタリ神”という怪物に姿を変えたイノシシに矢を放ち、死の呪いを受けてしまう。呪いを絶つ方法を探す旅に出たアシタカは、西へむかい、旅の途中、森の中で山犬に育てられた不思議な少女・サンと出会う。アシタカは、すべての生命を司るシシ神の住む“シシ神の森”を経て、製鉄場“タタラ場”にたどりつく。タタラ場を襲撃するサン。2人はおおいなる運命の渦に飲みこまれていく…。

『もののけ姫』(1997)
原作・脚本・監督:宮﨑駿
音楽:久石譲
声の出演:松田洋治、石田ゆり子、田中裕子、小林薫、森光子、美輪明宏、森繁久彌ほか

写真提供:(C)日テレ

クオカードプレゼントキャンペーン2024

  • Twitter
  • Facebook
  • Line

SNS

featured

text_newarticles

categories