重岡大毅のツンデレぶりに特許庁職員も絶賛!『それパク』ドラマ初の意外な撮影秘話

2023.5.19 18:00

日本テレビ系水曜ドラマ『それってパクリじゃないですか?』が現在6話まで放送されている。“知的財産”をテーマとしたドラマのため、特許や商標といった言葉がよく出てくる。放送が始まった当初から特許庁公式Twitterで『特許庁は“それパク”を応援中』と投稿しており、さらに5話では本物の経済産業省・特許庁でロケを行い、普段は見られない特許審査室のシーンも登場した。entax取材班は、特許審査官(特許が認められるかどうかの判断を行う仕事)の経験がある特許庁職員、広報室・室長の富士春奈さんにドラマの話や特許庁の仕事について独自取材を行った。

4月24日投稿 特許庁Twitterより

■知財の話を分かり易く書いてくれている

――初めて『それパク』のドラマ化を聞いた時はどう思いましたか?

富士 『下町ロケット』(TBSドラマ)などは製造業を助けるという意味で特許が出てきてたんですけど、企業の知財部がメインのドラマは記憶している中では無かったので、すごくうれしかったですね。

――6話までドラマを観た感想を教えてください。

富士 フィクションはあるかと思いますが、難しくてとっつきにくい特許とか商標、知財の話をすごく分かり易く描いてくれていて、ドラマとして分かり易いなと純粋に思いました。

■特許審査官もコミュニケーションを取りながら仕事をしている

――ドラマでリアルだと感じる点はありますか?

富士 (特許の)面接ももちろんあったり、5話に出てきた審査官(仁美:小野ゆり子)もすごく悩んでいて、上司(水澤紳吾)に相談したりということは、実際の現場とも近いと思います。特許審査官は基本1人で特許の審査をしますが、迷ったら上司や周りの人に聞いたりということもあるので。上司も1件1件見て、これは特許にして問題ないかなど確認しています。一見独立しているようには見えますが、コミュニケーションを取りながら仕事をしています。

――5話で月夜野ドリンクの甘酒の発明と似たような案件もあるという話もありましたが、実際にも似た発明が出願されることはありますか?

富士 ありますね。分野によってはすごく競争が激しかったりすると、本当にわずかに違う出願が、異なる会社から一気に同じような時期に出るということもあります。

5話 特許庁での面接シーン

■特許審査官も一緒に「汗と涙の結晶を守る」

――特許審査室のドラマ撮影は初めてだったとのことですが。

富士 特許庁は3年ほど前からフリーアドレス化を進めているんです。今まで自分の席があって、書類がドーンと積み上がってという感じだったのですが、今は基本的に仕事を終えたらその机をきれいにして、自分のものはロッカーに片付ける形になり、撮影できるようなきれいな場所が保たれていました。あと書類で、出願番号とかが書いてある封筒などが置いてあると、それがドラマに映ったりしたら絶対に大変なことになるんですけど、きれいな状態なのでそういうことは無いということもあって、撮影できるようになったんだと思います。

――ドラマ内に出てくる「汗と涙の結晶を守る」という台詞は特許庁の方も関係があるのではと思ったのですが。

富士 特許審査官は以前に同じような特許出願があるかを調べたりするので、出願して権利を取ろうとしている方たちに対して、厄介な存在に思われていたりするのは嫌だなと思っているんですけど、審査を適当にしてしまうと後々訴訟になったりして、出願人の方に迷惑をかけてしまうことになるので、一見「汗と涙の結晶を守る」みたいには、出願人の方からは思われていないのかもしれないですけど、私たちとしてはやっぱりちゃんとした審査をして、後々トラブルにならないようなしっかりとした権利の範囲を定めて仕事をしていくっていう気持ちでいるので、向いてる方向は一緒かなって思いますね。

■自分が特許を認めたものが注目を浴びているとうれしい

――特許審査官をやっていて良かったと思ったことはありますか。

富士 東京ビッグサイト(東京国際展示場)等で開催される展示会など、たくさんの企業の人が新製品を紹介する場所に行った際に、「特許をとりました」とか「特許番号〇〇です」ということが時々あって、人が集まって注目されているんですけど、「自分が特許認めたやつだ」っていうのもたまにあるんですよね。そういうのを見るとすごくうれしいな、やりがいがあるなと思います。

――逆に特許庁の仕事で大変だなと思うことがあれば教えてください。

富士 審査官によって判断がバラついてはいけないので、自分の中でも同一基準で審査しないといけないし、さらに周りの審査官とも同じように審査しなければいけないというのがあり、審査官によって当たり外れがあると思われると困るので、どの審査官にあたっても同じような結果が得られるっていうのは意識しないといけない所です。

――最後に今後『それパク』で楽しみにしている点などありますか?

富士 北脇さんのツンデレぶりがいいなって思います。純粋に特許や知財だけでもおもしろく観ているんですけど、特許関係とか知財業界じゃない人たちも楽しむにはちょっと恋愛要素が入ったりとか、北脇さんのツンデレぶりを観たりとかそういう所は、これから入ってきそうだなと思ったので、どんどん盛り上がるといいなと楽しみにしています。

来週放送の第7話は、今宮食品という会社から、月夜野の商品『ぐるっとヨーグル』に使われている技術が特許権を侵害しているため、2千万円で買わないかとオファーが届くが、買う必要はないと北脇(ジャニーズWEST・重岡大毅)は判断。そんな中、“月夜野が特許を侵害している”という悪質なビラが配られ、会社に抗議の声が殺到。今宮食品の仕業と思い、今宮食品の青汁の試飲会に亜季(芳根京子)と又坂(ともさかりえ)が潜入。今宮食品が特許を利用して、違法スレスレの商売をしていることを見抜く。高梨(常盤貴子)は月夜野のイメージを守るために、今宮食品に和解金を払って騒動を収束させるべきだと主張するが…。開発者の汗と涙の結晶を守るための特許を食い物にする今宮食品と、亜季と又坂、北脇の決戦の火蓋が切られる。

水曜ドラマ『それってパクリじゃないですか?』第7話は、5月24日(水)よる10時から日本テレビ系にて放送。

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写真提供:(C)日テレ

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