『ルパン三世 カリオストロの城』宮﨑駿監督が“自分と同年代”だったルパンを“中年のオジサン”に変更した理由

2023.5.5 06:00

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1979年に公開された『ルパン三世 カリオストロの城』が登場。本作は、7月にスタジオジブリから『君たちはどう生きるか』が公開となる宮﨑駿監督の「長編映画・初監督作品」として知られる名作だ。

カジノから盗み出した大金が全て偽札だったことに気づくルパンと次元は、その出どころをたどるため、カリオストロ公国へと向かう。道すがら謎の男たちに追われていた少女クラリスを救い出すが、わずかな隙に奪われてしまい…。クラリスを救うため、要塞のようなカリオストロの城へ潜入していく!

ルパンシリーズの劇場版2作目となる本作の公開当時のキャッチコピーは、「前作をしのげないなら2作目を作る意味がない!」。宮﨑駿監督と大塚康生作画監督の名コンビが、“ルパンの代表作にしよう”と意気込んだとのことで、その言葉通り、シリーズの中でも不動の人気を誇る傑作となっている。

宮﨑駿監督がルパンのテレビシリーズのパート1(1971年)を作っていたのは、30歳の頃。監督自身、ルパンの年齢を意識せず、同年代の感覚で描いていたとのこと。しかし、それから9年がたった、製作着手時の1979年ではルパンに“中年の意識”を持って描いたのだそう。

設定では、この物語のルパンは“テレビシリーズの10年後の中年のオジサン”になっているのだとか。

ルパンとクラリスの出会いを描いた回想シーンでは、若かった頃のルパンを描く小道具として、テレビシリーズのパート1に登場した愛車、黄色いベンツSSKが登場している。

様々な逸話のある『ルパン三世 カリオストロの城』だが、その創作期間が短かったことでも知られている。宮﨑駿監督は、1979年の5月にまず物語を作り始め、7月には作画を開始。その後、絵コンテと原画を同時進行させながら作品を完成させたのは、なんと着手からたった半年の11月末だったというから驚きだ。

疾走感あふれるカーチェイス、お宝を巡るサスペンス、ヒロインとのほのかなロマンス、ルパンと仲間たちのアクションシーン…ルパン三世の魅力が全て詰まった名作をあらためて堪能しよう!

【ストーリー】
ある日、モナコのカジノから大金を強奪したルパンと次元。しかしルパンは、その金がカリオストロ公国で作られている幻の偽札“ゴート札”であることに気づく。ルパンはかつて、その偽札を狙いカリオストロ公国に忍び込んだが失敗した過去があった。今度こそ、その秘密を暴こうとルパンは、再びカリオストロ公国に向かう。その途中、謎の男たちに追われる花嫁姿の少女クラリスを発見! ルパンたちは少女・クラリスを助けようと後を追うが…!

『ルパン三世 カリオストロの城』(1979)
原作:モンキー・パンチ
監督・脚本:宮﨑駿
音楽:大野雄二
キャスト:山田康雄、小林清志、井上真樹夫、増山江威子、納谷悟朗

写真提供:(C)日テレ

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