乃木坂46アンダーライブリポ② 待望の声出し解禁ライブ「ひとときもこぼさず、私たちの気持ちを受け取ってほしい」

2023.5.4 12:30

乃木坂46「32ndSG アンダーライブ」の最終公演が4月26(水)、27日(木)の2日間にわたって東京ガーデンシアターで開催された。このライブは声出し解禁公演で、メンバーの強い気持ちが込められたステージに、オーディエンスはこれまで直接伝えられなかった思いをのせて、熱い声援を送った。entax取材班は、27日の最終公演ライブの模様を独自にリポート。2回目をお届けする。

(ライブリポ①はこちら

■あおり対決は見事な即興のHIP HOPを披露した伊藤チームが勝利

声出しが解禁されたということで、今回のライブではしばらく行うことができなかった観客とのやりとりが、ライブの随所で取り入れられていた。公演の中盤にさしかかった時、清宮レイが観客に尋ねる。

「後半戦にこれからいきますが、皆さんまだ盛り上がるのが足りなくないですか? もっともっと、声出したくないですか? それでは開催します。チーム理々杏VSチーム林、あおり対決ー!」

青チームと赤チームのどちらがより会場を盛り上げられるか、対決するというコーナー。お題をひいて、そのテーマに合わせたパフォーマンスを見せるという。まず先攻は伊藤理々杏チーム。佐藤楓がチームの代表として勝負に臨む。これ、とひいたお題は「HIP HOP」。

意外と難しいテーマが来たが、皆が見守る中、「みんな青にしなYO!」と言いながら、HIP HOPのリズムにのって、佐藤は「アンダーライブ、楽しんでいるやつ、手ぇ、あげろ! Say HOー!」とコール&レスポンスを客席に求める。最後に「お前らこの後も楽しんでいってくれー!」と決めて、その堂々とした姿にオーディエンスは大喜び。メンバーも「すごい! この短時間で」「神だよ神!」と目を丸くして拍手を送る。佐藤もとても緊張したと本音を言って、「このコーナーのことで頭がいっぱいで。しかもそのうえ、HIP HOPと出て」と苦笑いする。

後攻は林瑠奈チームの奥田いろは。ひいたお題は「ぶりっ子」。「いろはは、ぶりっ子キャラとかじゃ全然ないので」と5期生たちもドキドキの様子を見せる。先ほどまでは青だったペンライトを、一斉に赤に変え、オーディエンスは会場全体でチームを応援する。奥田いろはは、甘えた声で「みんな~、林チームのこと好きぃ?」と彼女のキャラクターにないというぶりっ子を一生懸命演じる。「じゃあみんなも好きな子の名前聞かせて?」と問いかけると、客席からさまざまな名前が飛び出す。「私たちも、大、大、だーい好きだよっ!」 と言って、最後は林チーム全員で「LOVE~!!」のアピールを行う。

しかしHIP HOPのインパクトが強く、青のペンライトの数が上回り、伊藤チームが勝利をおさめた。全公演中、4勝4敗となったそうで、各回、名勝負が行われたことがよく分かった。

また、この日は会場にいる観客だけでなく、配信でも多くのファンがステージを見守った。黒見明香はライブ中盤のMCタイムで、乃木坂46のアンダーライブでのファンの熱について語った。

「ちょっと前に美月さんが『アンダーのかっこよさとか、熱量とかが、すごい大好きだよ』という話をしてくださったんですね。それで、やっぱり熱量っていうのは、今こうやって会場に来てくださっている皆さんの、コールとか、サイリウムとか、タオルとか、ボードとかたくさん作ってくださっている方とかもいらっしゃると思うんですけれども、ボードもそうですし。あと配信でご覧になってくださっている、今、画面の前で、最前列で見てくださっている皆さんとかが、本当に作ってくださったおかげだな、と実感しています。というのも、会場によって同じ曲でも、来てくださるファンの皆さんによって全然違う色になるな、とすごい感じて。なのでこの後も、特別な、今日1日しかない最高なライブにしたいと思うので、皆さん、このままついてきてください!」

■うれしい、楽しいだけじゃない、不安や焦りもパフォーマンスにせられるライブ

やはりオーディエンスの生の声が聴こえると、メンバーのテンションも大きく上がっているのが伝わってくる。

ライブ中盤では、ユニットに分かれて楽曲を披露。黒見明香、池田瑛紗、冨里奈央、矢久保美緒による『Out of the blue』では、突然訪れた恋の気持ちをキュートに歌う4人を、ファンから熱い声援が後押しする。そしてキャップを被ったストリートスタイルの北川悠理と林瑠奈が、『アトノマツリ』を担当。歌唱力とセンスが問われるラップ&歌を鮮やかにこなしていき、貫禄のようなものを感じさせた。『もしも心が透明なら』は5期生でグループ最年少の小川彩が中心となり、阪口珠美、佐藤楓、清宮レイ、向井葉月がクールなパフォーマンスを見せる。さらに『パッションフルーツの食べ方』は、伊藤理々杏、奥田いろは、中西アルノ、吉田綾乃クリスティーが、子どもと大人のはざまで揺れる心情を描いた楽曲を、高い歌唱力でスタイリッシュにまとめていく。

また後半戦に突入して始まった『自惚れビーチ』では、清宮に誘導されてコール&レスポンスが巻き起こり、その勢いに乗ってメンバーは楽しそうにスカートをひるがえし、ステップを踏む。

さらに『錆びたコンパス』で一体感がさらに高まり、極めつけは炎が上がる中で見せるドラマティックな楽曲の『日常』。怒涛のパフォーマンスを終えて、オーディエンスに感謝の気持ちを述べた林の肩も上下していて、どれだけ激しい動きを乗り切ったことが分かる。

林はアンダーライブについて、こう語った。

「アンダーライブでは、うれしいとか、楽しいだけじゃなくて、不安とか焦りとかくやしさ、プレッシャー、そういう気持ちを全部パフォーマンスにのせられる場所だと思っていて。もしそれが私たちからの一方通行なものだとしても、気づいたら皆さんは私たちに圧倒されて、私たちの気持ちをいつの間にか受け止めちゃっていて。そんな強い力が、アンダーライブにはあると私は信じています。そして皆さんには、ひとときもこぼさず、私たちの気持ちを受け取ってほしいです」

林の言葉通り、この日のライブでは彼女たちの熱を受けて、どんどん会場がヒートアップしていく様子が手に取るように感じられた。先輩たちから受け継いできたアンダーライブのスピリットを、今ライブのメンバーもしっかりと体現した。

【乃木坂46「32ndSG アンダーライブ」とは】
32ndシングル『人は夢を二度見る』のアンダー楽曲『さざ波は戻らない』参加メンバーによるライブ。4月5日のTOKYO DOME CITY HALLからスタートし、東京、大阪、愛知の3都市4会場で全8公演を実施。3期生の伊藤理々杏、阪口珠美、佐藤楓、向井葉月、吉田綾乃クリスティー、4期生の北川悠理、黒見明香、清宮レイ、林瑠奈、矢久保美緒、5期生の池田瑛紗、小川彩、奥田いろは、冨里奈央、中西アルノの計15人という新体制で行われた(休演中の中村麗乃、岡本姫奈を除く)。

写真提供:Ⓒ乃木坂46LLC

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