Ado 新しい歌い方に挑戦 「歌うというより本音をはなしている感覚」新曲への思いを語る

2023.3.9 19:00

2023年2月20日、Adoの新曲『アタシは問題作』が配信リリースされた。2022年10月に椎名林檎とのコラボ楽曲『行方知らず』を配信して以来、4か月ぶりの新曲だ。詞曲・編曲を人気ボカロPのピノキオピーが書き下ろし、MVをえいりな刃物が担当した。さらに、今年6月には自身最大規模の全国ツアー「マーズ」も予定されている。20歳となったAdoに新曲への思いやこれからを聞いた。

■ファン待望のピノキオピー×Adoの新曲 「伝えずとも“Ado”を分かってくださった」

2022年のTwitter企画「Adoに歌って欲しい曲」で、ファンからの応募1万件を超えるボカロ曲の中から選ばれたのがピノキオピーの『神っぽいな』だった。YouTubeに投稿されたAdoの「神っぽいな 歌いました」は2,000万再生を超える大反響を記録した。

そんなピノキオピーとAdoの強力タッグが実現したのが、新曲『アタシは問題作』である。小学生の頃からボカロを追いかけて来たAdoにとって、「ピノキオピーさんに曲を書き下ろしていただけたことは心からうれしいですし、小学生の時にピノキオピーさんの楽曲を聞いていた自分に伝えに行ってあげたいくらい、ほんとうに光栄に思います」という出来事だと言う。

ミュージックビデオはピノキオピーの作品を多く手掛けるえいりな刃物が担当。MVを初めて見た時「もう最高だね! 最高だね!」と盛り上がったのだとか。「洗面所で一人スマホを見ながら」だったと、Adoの日常も垣間見せてくれた。

さらにAdoを興奮させたのは、楽曲を初めて聞いた時だ。「ほんとうに、もう、うわー! これ書けてしまうのはすごい」だったらしい。

「この曲を初めて聴いた時は、“やっぱりピノキオピーさんは天才だな”って思いました。スタッフさんも含め、私からこういう曲にしてくださいというリクエストはしていないのですが、伝えずとも“Ado”を分かってくださってて、ほんとうに感激しました」

その真意についてAdoは、「Adoのイメージって、皆さんきっと『うっせぇわ』のイメージがすごく強いと思うんですよ」と語り始めた。「『うっせぇわ』のイメージと実際の私のイメージは真逆というか、“全然そんなことないのにな”」と言う。

■歌を歌うというより「本音をしゃべっているという感覚に近かった」

「独り歩きしてしまった印象に、“そんなことないんだけど”ってつぶやいている自分みたいな、私の本音みたいなのをピノキオピーさんがこの楽曲ですべてを書いてくださっていた。だから、そういった思いを歌に込められたかなと思っています」

『うっせぇわ』をレコーディングしていた時期には怒りの感情を奮い立たせられるようなものが自分の中にあり、共感を持っていたというAdoだが、「それが性格にリンクしているかといったら、それは違う」と言う。ほかの楽曲もそれぞれ共感して歌ってはいるが、「私の本音みたいなものをそのまんま表現してくださったのは、ピノキオピーさんが初めて。」と語る。

中でも1番のAメロ、「ちょ 待ってよ なんで? 過大評価です 本音言えず 胸焼けしてる」は本音に近いフレーズだとし、「1番とかもう、歌を歌うというより、本音をしゃべっているという感覚に近かったですかね」と話した。

歌い方には新しい試みもあったと言う。「自虐的で主人公が結構不憫な感じっていうのがあって、それだけ聞くとネガティブな歌い方になりかねないのですが、楽曲自体はすごくポップなので明るい感じで歌いました」が、ただ明るくしたというわけではないとAdoは言う。

これまで『阿修羅ちゃん』や『私は最強』で明るくパワフルな歌唱を見せているが、「『アタシは問題作』での“明るく歌う”というのは今までとは全然違う、と言いますか、“カラ元気”。無理やり元気を出している歌い方です。それも私らしいというか、ない力を振り絞りながらがんばって明るくやっている。そういう意味では新境地かなと思います」

■11都道府県を巡る全国ツアー「マーズ」 「いい意味で衝撃的で最高に素晴らしい時間を届けたい」

2022年に20歳を迎えたAdoは「2022年は自分の人生において一番すごかった」と振り返る。年始早々に1stアルバム『狂言』を、また映画『ONE PIECE FILM RED』では作品に登場する“世界中を魅了する歌声を持つ歌姫・ウタ”の歌唱パートを担当。主題歌や劇中歌全7曲を歌唱、CDアルバム『ウタの歌ONE PIECE FILM RED』はランキングを席巻した。

「歌い手としてずっとアルバムを出したかったという思いの上に、たくさんの人に聴いていただけたことはほんとうにうれしかったなと思います。また、ウタの歌唱パートを担当させていただいたことは、また人生が変わるきっかけのひとつにもなったのかなと思いました。ウタの歌をすごくたくさんの人が愛してくださって、心からうれしかったです」

また2022年は4月に初のワンマンライブ「喜劇」、8月に2ndライブ「カムパネラ」が実施され、年末からはツアーがスタートするなど「ツアーの年でもあった」と言うAdo。

「どのライブも初めて立つステージばかりだったので、公演前は不安なこともたくさんありましたが、ファンの方が足を運んでくださったおかげで、ライブって楽しいなって思わせてくれて、もっとライブもやっていきたいなと思いました」

そして今年6月、自身にとって最大規模となる、初の全国ホール&アリーナツアー、Ado全国ツアー2023「マーズ」が開催される。6月29日の埼玉・大宮ソニックシティ大ホールを皮切りに、宮城、香川、福岡、新潟など11都道府県を3か月かけて巡る。

「行ったことのない場所は純粋に楽しみだなというのと、各地の食べ物は必ず食べて帰ろうと思っています」と話すAdoだが、かつて「レコーディングしながらライブでの動きをイメージするようになった」と話していたことから、新曲のライブパフォーマンスについて聞かれると、「『アタシは問題作』をライブで歌ったら盛り上がるんじゃないかな。パフォーマンスを考えたら、結構おおげさな動きだったり、“カラ元気”から生まれる動きが多くなるんじゃないかなって思います」と答えた。

昨年末の全国ツアー、Ado LIVE TOUR 2022-2023「蜃気楼」で観客の声出しが解禁されたことに触れ、「ちゃんと皆様の声を聞くのはそこが初めてだったので、皆様に声援をいただけた時は、“わっ! 楽しんでくれてる! 良かった!”って思いました」と語るAdo。

「足を運んでくださった皆様に、いい意味で衝撃的で最高に素晴らしい時間を届ける。絶対にそういう時間をつくる、というのを大事にしています」と断言。『アタシは問題作』の“カラ元気”パフォーマンスを含め、6月からのライブが楽しみだ。

「毎年毎年、ほんとうに濃密な1年というのを更新しているなと思っています。2023年は新しいことに引き続き挑戦しつつ、自分自身が成長する年になればいいなと思っております」と大人びたコメントをするAdoは、“最近感じた身近なハッピーは?”と投げかけられると、「もう二度と手に入らないと思っていた傘が通販で再販されていて、うわー! またこの傘させる! と思って購入して、雨の日によく持っているってことですかね」と照れた笑い声を聞かせてくれた。

【Ado Profile】
2002年⽣まれの歌い⼿。2020年に『うっせぇわ』でメジャーデビュー。2022年1⽉に1stアルバム『狂⾔』を発表、主題歌ほか全7曲の歌唱を担当した同年公開の映画『ONE PIECE FILM RED』のCDアルバム『ウタの歌ONE PIECE FILM RED』と共にロングヒットを続ける。また、同年8⽉開催の2ndライブ「カムパネラ」(さいたまスーパーアリーナ)はチケット即完売、Billboard JAPAN Artist 100のアーティストランキングで年間1位獲得するなど話題にこと欠かない。2023年6⽉からは⾃⾝最⼤規模となる初の全国ホール&アリーナツアー「マーズ」の開催を予定。

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