【単独インタビュー】錦織一清、独立時期はコロナ禍 それでも「○○○○のおかげで前向きに考えることができた」

2023.2.15 18:30

舞台演出家で俳優の錦織一清に、entax取材班が単独インタビューを実施。演出舞台『垣根の魔女』の上演会場である大阪松竹座の思い出や、コロナ禍においても前向きに活動をすることができた理由などを明かした。

【前編はこちらから】

『垣根の魔女』の製作発表で写真撮影に応じる錦織一清(一番左)と出演者(錦織の隣は左から渋谷天笑、室龍太、久本雅美、大和悠河、ラサール石井)

――舞台『垣根の魔女』が4月21日から30日まで大阪松竹座で上演されます。大阪松竹座には、どんな思い出がありますか?
東日本大震災です。その時、僕は松竹座にいたんです。昼夜(公演)の間に揺れたんですから。僕らは松竹座で『取り立てや お春』をやっていたんです。そしたらガーッと揺れて、新歌舞伎座や南座とかだいたい公演中止だったのが、松竹座だけは夜公演ができたんです。その後に黒木瞳さんが音頭をとってくれて、東日本大震災のボランティアというか、“復興のための何かをやろうよ”というので、ロビーでみんなに募金を呼びかけたとか、そういう思い出もある劇場です。もう痛烈に覚えています。それは2011年だから、“あれから、こんなに(時間が)経ったんだ”って(思ったりします)。

真剣なまなざしで取材陣の質問を聞く製作発表での錦織一清

――コロナ期間中は、けいこの段階から感染症対策を徹底してきたと思います。改めて、どんなことが大変でしたか?
アクリル板もそう、マスクもそう。マスクをした上に、下からもう1個のマスクじゃないけど、飛まつをしないの(=マウスガード)をつけなきゃいけない。呼吸(がしづらい)。フェイスガードもしなきゃいけないとか、いろいろなこと(をしなければいけない)。で、3日前に向こうのけいこ場のためにPCR検査をやったけど、(作品が変わる)そのたびにPCR検査(を受けなければいけない)。もう慣れてきたけど、その当時ってまだ(検査結果が出るまで)2週間、3週間かかっていて、その間がドキドキしてしょうがないんです。

――コロナ期間に延期や中止になった作品もあったそうですね。
実はあまり演劇をやれなかったんです。でも、演劇をやれていない時に、いろいろなレコーディングをしたり。僕の人生の中ではその時に事務所退所があったりしたんですけど、実は不謹慎な言い方かもしれないですけど、その期間だったからできたということもあるんですね、歌を出してみようとか。ファンクラブ専門でやっている会社とタッグを組んで、“こういうのもあります”ということを仕掛けたり、配信で何か(をやるとか)。

演出家として、俳優として活躍する錦織一清

――事務所を退所して独立したタイミングはコロナで社会情勢が大変な時期でもありましたが、そういう時でも前向きに活動をすることができたんですね。
そうですね。でも、前向きに考えることができたというのも、全然リップサービスではなく、周りにスタッフの方々がいてくれたから。退所って一か八か的なところがあるじゃないですか。でも、支えてくれようとした人の連絡がかなり多かったんです。12月31日に退所して、1月1日から1人になりますという時に、もう除夜の鐘(が鳴るの)と同じぐらいにものすごい数のメールが、僕のことを支援してくれようとしてくれる人たちのメールが(携帯電話が)パンクしそうになるくらい来たので。

――世間は少しずつ日常を取り戻しつつあります。まだまだ感染症対策をしっかり行っていると思いますが、今後の演劇界に望むことは、どんなことですか?
今、われわれはマスクをつけないで芝居をしているんですけど、今回も“マスク着用でご観劇ください”というのは、ちょっとお客さんに負担をかけすぎているというか、お客さんに無理ばかり聞いてもらっているというのがあります。僕たちがやりたいことを実はもう舞台上ではやらせていただけていますので、その分(負担を強いているの)は申し訳なくて、対策としては早くお客さん側を何とかしなきゃいけないと思っています。

【舞台『垣根の魔女』概要】
今年、開場100周年を迎えた大阪松竹座の公演。漫画家・村野守美の同名コミックが原作で、世話焼きで知恵に長けた主人公のミドリ婆さん(久本雅美)が近所の人たちの悩みに首をつっこみ、次々と解決していく人情コメディー。

【錦織一清Profile】
1965年生まれ、東京都出身。小学生の時、ジャニーズ事務所に入所し、アイドルグループ『少年隊』のリーダーとして人気を博したほか、テレビドラマや舞台を中心に俳優としても活躍。1999年に出演したつかこうへい演出舞台『蒲田行進曲』への出演をきっかけに舞台演出にも積極的に関わるようになる。2020年12月31日に、43年間在籍したジャニーズ事務所から独立。最近でも舞台『毒薬と老嬢』で演出を務め、『サラリーマンナイトフィーバー』で作・演出・出演の3役をこなすなど精力的に活動し、今年も最新演出舞台『垣根の魔女』が4月21日から開幕する。

     

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