バズリズム02「コレバズBEST10」2023年1位のChilli Beans.に単独インタビュー
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1月6日に放送の『バズリズム02』に出演した3ピースバンド「Chilli Beans.」(チリビーンズ/略称チリビ)に、entax取材班が独自取材。バズリズム02が音楽関係者257人に「今年くる」アーティストを調査する恒例企画「今年コレがバズるぞ!BEST10」。2023年の1位に選ばれた3人に、選出された時の感想や新曲『daylight』についてなど聞いた。
――バズリズム02恒例企画「コレがバズるぞ!BEST10」2023年の1位に選ばれた感想はいかがでしょうか?
Maika 素直にうれしかったです。そのことを聞いたのが、ライブの楽屋か控室だったんだよね。
Lily うん、びっくりした。
Maika うわー!そうなんだ!って。
――過去には、WANIMAさん、King Gnuさん、Vaundyさんらが選出され、その後の大活躍は皆さん知るところなんですが、プレッシャーには感じませんでしたか?
Maika それはなかったかな。イエーイ、うれしい! 選ばれたんだ! ってハッピーな感じでした。

――2019年にバンドを結成して3年になり、バンドとしてのこだわりや、3人で決めているルールなどあれば教えてください。
Maika 決め込んでいないところじゃないかな? 「これがウチらです」みたいなものを確立しているわけじゃなくて、それぞれがその時に持ってきたものを、その時の自分達がどう消化するかによって出てくるものが全然変わってくるというか。ただ、やっているのはウチら3人だから、最終的にはウチらっぽさというようなものが楽曲には染み込んでいて、それが勝手に“チリビっぽさ”になっているかもしれないですけれども。特にそれを「(私達は)これです」と言ったことはないですね。
――それぞれ、アーティストとして影響を受けた方がいらっしゃったら教えてください。
Lily THE 1975というイギリスのバンドです。サウンドやパフォーマンスもそうだし、どういうスタンスでステージに立っているかという表現の仕方もすごく好きで、かなり影響されています。
Moto 私が影響を受けたアーティストさんは、マック・ミラーさんと、カート・コバーンさんと、ビューローさん。アメリカのラッパーやシンガー、あと、プリティー・レックレスというバンドなどたくさんいます。
――どういったところに影響を受けているなと思われますか?
Moto 単純に好きというのがまずあって。自分の気持ちを隠さない、ありのままを歌っているというか、例えば憂鬱な気分だったら「憂鬱だ」って言っちゃう歌詞の感じが共通して好きだなって。そういうふうになりたいです。
Maika 私は、イギリスのシンガーソングライターのデュア・リパさんに一番影響を受けていて。歌詞やパフォーマンス全部含めてなんですが、「ラブマイセルフ」の精神といいますか、自分を大切にしようという考え方に影響を受けていて、ずっと聴いていますね。サウンド面も、もちろん影響を受けていますし。

――Chilli Beans.の皆さんは、3人それぞれが作詞作曲できるグループだそうですが、新曲『daylight』はどのように制作されましたか?
Maika 『daylight』は、一年以上前にすでにデモがあって。そのデモを今回音源にしようということになり、ちょっとサビを変えたりサウンドのアレンジも進めていったという感じです。
――誰が歌詞をつけて誰が編曲をして……といった役割分担はあるんですか?
Maika 曲によって本当に違うんですけれども、『daylight』に関しては自分がデモをつくっていて、その段階からわりと歌詞も入って、尺としてはフルでつくってあったんです。
――あのキャッチーな「新しいクリスマス」といった歌詞も、もう入っていたんですか?
Maika そうです、そうです。そのデモを構成変更して、追加で新しいメロディーが増えた部分の歌詞をメンバーも一緒につくってくれて、最終的に出来上がったという感じです。
――楽曲を制作中、メンバー間でケンカになってしまったりすることはないんですか?
Maka ケンカはないですね~。「ここはこう思うんだけど」という意見は出すし、スムーズにいくわけでもないですけど、ケンカとはちょっと違うかな。
Moto 解決策を提案する感じがあるからいいんだと思う。代案がうまく言えなくても、もう一人いるから、「こういうことだと思う」と言ってくれたりする。3人だからうまくいっている感じです。

――『daylight』を歌ったり演奏する際に気をつけているところや、ここを聴いてほしい! というポイントがあれば教えてください。
Lily 実は今日(取材日)の夜のライブで初めて人前で演奏するので、めちゃくちゃドキドキしているんです。ギターパートは、静かだけど切ないフレーズがいっぱいあって、そういうところを聴いてほしいです。
Moto いわゆるズンズン系の明るい感じではないけど進んでいくような感じ? だから、サウンド面がけっこうかっこいいなと思っているので、そこを聴いてほしいです。
Maika Motoと同じになっちゃうんですけど、ズンズン系のドーンとした感じよりは、みんなで一緒にビートに乗るような感じの曲かなと思っていて。今日、初めて演奏する会場(豊洲PIT)はキャパも大きいので、来てくださるみんなと一緒にリズムに乗れたら、会場が揺れるんじゃないかなと思います。それがすごく楽しみです。
――会場が揺れていると感じる瞬間はやはりテンション上がりますか?
Maika なんかわかるよね、会場が乗ってるというか、一つになっている感じはステージ上から見ていてもすごくわかるし、こっちもテンション上がります。
――ツアーのお話が出ていましたが、2022年11月〜12月は全国ツアー『Chilli Beans. one man live tour「Hi, TOUR」』で各地を回ってこられました。どんなツアーだったでしょうか?
Maika 私達にとって初のワンマンツアーで、東京以外は初めましての土地ばかりということもあって、「初めまして」が多いツアーになっていると思いました。場所もそうですし、初めましてのお客様もいっぱい来てくださって。
Moto みんながあったかい感じのライブになっていたと思います。
――北海道から福岡まで回られて、地域によって反応に違いはありましたか?
Maika あったよね。
Lily なんだか見守ってくれているような視線を感じた地域がありました。なんか、やさしい感じ?
Maika めっちゃわかる!
――具体的にどの地方でしたか?
Lily 北海道とか愛知とか? 目線がすごくやさしかった。
――観客のレスポンスなどでわかるものですか?
Lily けっこうお客さんとの距離が近いので、表情が見えるし、視線もたくさん合って空気で会話をした、というような感じがありました。

――2023年はどんな年にしたいですか?
Lily 色んな(ジャンルの)音楽が好きなので、やりたいことを自由に追求していける一年になったらいいなと思っています。
Moto 好きなことや、自分を表す曲(づくり)に時間を割けたらいいなと思います。
Maika (二人と)一緒ですね。フェスはすごく大好きなので、出られるフェスがあったらたくさん出たいですし、音楽で色んな人とつながれる一年にしたいです。でも一番はやっぱり“変わらないこと”ですね。
【Chilli Beans.プロフィール】
Moto(Vo)、Maika(Ba&Vo)、Lily(Gt&Vo)による3ピースバンド。
主に洋楽POPSにルーツを持つ3人で2019年に結成。それぞれが高い歌唱力を持ち、作詞・作曲・編曲やクリエイティブまで自ら手掛ける。
愛称はバンド名を略して「チリビ」。バンド名の由来は、レッド・ホット・チリ・ペッパーズから。Beans.が付いているのは、「まだ豆っ子だから」。
中毒性のある歌詞やサウンドで大きな注目を浴び、『lemonade』(2021年8月)はSpotifyのバイラルトップ50(日本)でデイリー1位、ウィークリー3位を記録。2022年12月1日にデジタル・シングル『daylight』をリリース。2023年2月1日には3rd EP『mixtape』のリリースが決定している。