【中村蒼&渋谷凪咲&秋谷郁甫インタビュー】「誰かを羨んだりすることもあった」それでも過去の選択全てが“正解”だと思える理由――⾛⾺灯に⼊るほどの⼈⽣最⾼の瞬間を振り返る【ドラマ『十六夜膳房』】
10月12日(月)よる24時24分より放送開始のドラマ『十六夜膳房』(読み:いざよいぜんぼう)。物語の舞台は、亡くなった人が死後訪れる黄泉の世界。そこには、現世に残した後悔や未練を手放すための“最後の一皿”を振る舞う『黄泉の食堂』があるという。
毎回の客(死者)を、料理と言葉で癒やしていく主人公の料理人・孟婆(もうば)役・中村蒼、食堂を仕切る白猫・白無常(しろむじょう)の声を担当する渋谷凪咲、そして食堂を統括する閻魔王(えんまおう)役・秋谷郁甫。
entaxは、そんな物語の中心を担う3名にインタビューをおこなった。
「もしも走馬灯が駆け巡るなら、思い浮かぶのはどんな瞬間?」ではアイドル時代・学生時代のエピソードが飛び出したほか、「他人からもらった印象に残っている言葉」について聞くと、中村と秋谷の思考に共通点があることが明らかに!
ドラマ『十六夜膳房』
「ようこそ、黄泉の食堂へ」
十六夜(いざよい)とは、満月の次の日、わずかに欠け始めた月のこと。
人は亡くなると、『黄泉の食堂』へと導かれる。そこには、孟婆(もうば)と呼ばれる料理人がおり、死者は“人生で最も忘れられない料理”を注文する。人生は十六夜のように、不完全。後悔や未練はつきもの。
孟婆は、その一皿で死者を癒し、後悔や未練、しがらみから解放し、彼らを来世へ旅立たせる。
これは、どこか欠けた不完全な人生を、最後に料理で満たす物語。

――本作は、後悔を抱いた人間が黄泉の食堂へ誘われる物語です。中村さんは過去を振り返って「あのときの選択は正解だった」と思う出来事は何かありますか?
中村:基本的には全部正解だと思っています。だから今、お二方(渋谷・秋谷)に出会えましたし、この作品にも関われているので。たくさん悩んだり、誰かを羨んだりすることもありましたけど、振り返ってみて“正解だった”と思えるのは、現在進行形で関わっている人たちに恵まれているおかげだと思います。
――もしも走馬灯が駆け巡るとしたら、現時点ではどんな瞬間が思い浮かぶと思いますか?
渋谷:アイドル時代、卒業コンサートをさせてもらったとき。ファンの皆さんやメンバー、スタッフさん…皆さんへの感謝があふれて、初めて人生でうれし泣きをしてしまいました。止まらなくて、嗚咽(おえつ)が出るぐらい。自分自身もやり切れたし、ファンの皆さんからも「さみしい」より「おめでとう!」「頑張ってね!」みたいなお気持ちをいただいたなと実感したので、あの瞬間は自分の中ですごく大事だなと思っています。またそういう瞬間に出会えるように、今はお芝居を頑張りたいです。
秋谷:高校3年生の体育祭で応援団長をやったとき。みんなの前で大きい太鼓をたたいてパフォーマンスをしたときのことは、今でもすごく鮮明に覚えているくらい学生生活の中では1番の思い出ですね。もしも走馬灯が流れるとしたら…何個か流れるでしょうけど、そのうちの1個には絶対入ってくると思います。
――応援団長になったのはどういった経緯でしょうか?
秋谷: 立候補しました!それまでは学校行事で、他人を動かす側や準備する側に回ったことはなかったんです。でもトライしようと思ったのは、高校2年生のときがコロナ禍で、授業もない、修学旅行もない、という状況だったから。その中でも先生が頑張ってくれて「最後に体育祭はやろう!」と言ってくれて、色々な対策の上でなんとか開催することができたので、せっかくなら自分も高い意欲を持って取り組みたいなと思い、応援団長に立候補しました。コロナのことがあり、それまでは「学校行事ィ~?」とやる気がなかった男子生徒も「体育祭は頑張ろうぜ!」というムードが流れていたので、その中で応援団長をできたことがすごく思い出深いです。
合同インタビューの場で「普段お料理はしますか?」という記者の質問に対し「作ることはほぼやっておらず、絶賛家で特訓中なのですが…。絶望している最中です。あまりにも日々上達しなさすぎて、どうしたものかという感じです」と苦笑しつつ明かした中村。
――「難しい」と感じるのは料理のどういった部分でしょうか?
中村:例えば包丁さばきだと、速く、正確に千切りにするというのが難しいですね。一方をやろうとすると、もう一方がだめになっちゃうので。“手際”の練習しているのですが、料理動画を見ても人それぞれやっていることが違うので、自分に合う方法を見つけるのもすごく難しいですね。

――閻魔王には塩対応をしつつも、ティーンエイジャーのような無邪気な一面も持つ白無常。もしもSNSのアカウントを持っていたら…どんな投稿をしてバズらせると思いますか?
渋谷:白無常は見た目がすごくかわいくて華があるけれど、心の中は…全てに対して達観していて、周りに心を寄せすぎず、でも喜怒哀楽がはっきりしていて、今この瞬間を全力で生きてる!みたいなところがあります。なので見た目はキラキラしているけど“おっさん女子”、みたいなバズり方をするかもしれませんね。あとは、孟婆がご飯を作ってくれますし食べるのが大好きだから、ずっと食べる配信とか?(笑)

――新作仮面ライダーでは正義のヒーローという立場ですが、本作で演じるのは対極とも言える“閻魔王”。撮影が重なる中、この振れ幅のある役をどう演じようと思いますか?
秋谷:僕はお仕事をするときに、一方の作品にもう一方が干渉することはあまりないんです。結構カチカチ切り替えられちゃうタイプなので。閻魔王はとにかくパンクなので、お2人(中村・渋谷)が演じる孟婆君と白無常の、ユーモアで和やかな空気感のいいスパイスになれば。毎度「お疲れお疲れ~」なんて言って白無常に突き放されて、孟婆君に話を聞いてもらって。でもあまりボケをボケとして捉えてくれない真面目な孟婆君もいたり。それに「もう!(怒)」となりつつも、閻魔王は2人のそういうところも含めて大好きなんですよね。楽しんで演じたいなって思っていますし、楽しいことしかないんだろうなと確信しているので、早くみんなで黄泉の食堂のセットに入って、一緒にお芝居できたらいいなと思っています。(※取材時点ではクランクイン前)

――人生で進む道に迷ったとき、他人からもらった印象に残っているアドバイスや言葉は何かありますか?
中村:僕はあまり他人に相談しない性格で…。結局「自分でやるしかない」という考えになってしまうんですよね。自問自答して、自己解決することが多い。色々悩むことはあるんですが、あまり他人に言うのも恥ずかしいなという気持ちもあります。でももしも相談をされたら、背中を押してあげられるような人になれたらいいなと思いますね。
秋谷:僕も中村さんと一緒です。あまり他人に相談しないですし、そもそもそんなに悩み事がない。とりあえずやってみて、失敗したらじゃあ次どうしようかなぁ、みたいに考えるので。でも何かあれば、中村さんに相談してみようかな…(チラッ)
中村:うれしいです。あまり相談されないタイプの人間なので、されたら頑張ります。
渋谷:私は、母の「ケセラセラやで!」という口癖ですね。結構考え込んでしまうタイプというか、1個1個しっかり間に受けて全力投球してしまう性格なので、「うわぁ、どうしよう!」と悩むことが多いんです。でも母からもらった「ケセラセラ」という言葉を信じて、考え込んだものを1回捨てて、自分らしく感性のままに飛び込む!ということを大事にしています。

【中村蒼 Profile】
1991年3月4日生まれ、福岡県出身。
2006年、寺山修司原作による舞台『田園に死す』で主演デビュー。近年の主な出演作は、ドラマ『SとX』『ミッドナイトタクシー』『ムショラン三ツ星』『ちるらん 新選組鎮魂歌』、映画『開戦前夜』『キングダム 魂の決戦』『教場 Reunion/Requiem』(すべて2026)など。
【渋谷凪咲 Profile】
1996年8月25日生まれ、大阪府出身。
2012年 NMB48の4期生として加入。2014年発売のシングル「高嶺の林檎」で初選抜入り、以降はグループの中心メンバーとして活動。NMB48卒業後は『あのコはだぁれ?』で映画初主演を務め、以降も連続ドラマにレギュラー出演するなど、バラエティー番組のみならず様々なメディアへ活躍の場を広げている。
【秋谷郁甫 Profile】
2004年2月11日生まれ、神奈川県出身。『仮面ライダーマイス』で主演・音澄宙役に抜擢。近年の主な出演作は、ドラマ『階段下のゴッホ』(2022)、映画『大名倒産』(2023)、映画『ブルーピリオド』(2024)、映画『この夏の星を見る』(2025)、ドラマ『人間標本』『良いこと悪いこと』(2025)など。
■日本テレビ系10月期ドラマDEEP
ドラマ『十六夜膳房』
毎週月曜24時24分より放送
TVer、Huluでも毎話放送後配信開始
《番組公式 HP》
《公式 X》
《公式 Instagram》
《公式 TikTok》
《TVer》
SNIDEL(ワンピース)
FRAY I.D(トップス)
ダイアナ(シューズ)
アナスイ(リング)
ヴァンドーム青山(イヤリング)
写真・取材・文:entax編集部