シリーズ開始から8年目!舞台は沖縄!『おいしい給食 season4』市原隼人×山本千尋「“たかが給食を食べるだけ”と思われるかも(笑)」【インタビュー前編】

テレビ神奈川、TOKYO MX、BS12トゥエルビほかで2026年10月より放送スタートする、学園グルメコメディドラマ『おいしい給食 season4』。給食マニアの教師・甘利田幸男(市原隼人)と、給食マニアの生徒による、どちらが給食を「おいしく食べるか」という闘いを描いた人気シリーズで、シリーズ開始から8年目を迎える。ドラマ3シーズン、映画4本を経て、今作では舞台を沖縄へ。entaxでは、主演の市原隼人 とヒロイン・平良美晴役の山本千尋 にインタビュー。撮影に向けて準備を重ねたという飛び箱への挑戦や、沖縄ならではの給食、撮影中の思い出など、“おいしい給食愛”あふれる今作の見どころをたっぷりと語ってもらった。「周りには“たかが給食を食べるだけ”と思われるかもしれない(笑)」──【インタビュー前編】

──市原さんは今作で、映画を含め「おいしい給食シリーズ」は8作品目。season4が決まったときの心境を教えてください。

市原隼人:“いつまでも変わらない甘利田であるべきだ”という思いがあります。毎回毎回、過酷で、ハードな現場で、「これは全部演じ切れるだろうか」「責任を全うできるか」というプレッシャーがあります。

同時に、停滞している、今まで通りというのは、後退と同じだと私は思っていますので、今までにない、また新たな、さらなる活力や精神力。そして、お客様に楽しんでいただく醍醐味(だいごみ)、そういうものを作らなければならないという葛藤がありました。

甘利田幸男(市原隼人)

とにかく、『おいしい給食』は自分の限界を超えてきます。今まで、命を失いかけたアクションや、精神が壊れてしまうのではと思うような感情に達する感情芝居を伴う作品など、さまざまな作品に携わらせていただきましたが、多くの作品を経てきた中で、『おいしい給食』が一番ハードなんです。

ですがその先には、純粋にお子様から人生のキャリアを積まれたご年配の方まで、すべての方に楽しんでいただける、王道のエンターテイメントを生み出したいという思いがあります。それでいて、骨太で唯一無二の作品。そこには日本のわびさびが入っていたり、人と人との絆(きずな)の架け橋になれるようなものだったり。どこまでも愛情に満ちあふれていて。それは表面的だけではなくて内面的、作る過程・秩序にも、しっかりと生まれるように。共演者とのつながりや、スタッフとのつながり、制作とのつながり、宣伝部とのつながり、すべてを含めて、愛にあふれていたいと思っています。

表現するのが難しいのですが、“ビジネスと夢”が混沌(こんとん)とする業界の中で、「なんとしてでもこの作品だけは、夢だけを見ていたい」という、私のわがままもあるんです。season4では、更にそんな思いをしっかりと実現させたい。そして今作では沖縄ならではの食文化と学校給食と対峙した甘利田をお楽しみいただき、多くの方々に幸せになっていただきたいです。

人には誰にも見せない秘めたる思いがあると思っていまして、たまに自分自身の過去を掘り返ったときに、さみしくなったり、苦しくなったり、悲しくなったりする時間があると思うんです。そんな方々にも「『おいしい給食』があってよかった」と、少しでも人生の生きる糧にしていただけたらうれしいです。

声を枯らしながらも叫び続ける、エールのような、応援歌のような思いを形にしたい、そのためにはしっかりと己のすべてを尽くさなければ。お芝居は結局は虚像のもので、嘘(うそ)っぱちなんです。それがいつもすごく悔しいんです。何をしゃべっていても、何をしていても、嘘なんです。ですが、必ずお客様への思い、そして作品への愛情、そういうものだけには決して嘘をつくことなく、最後までやり切りたいという覚悟を持っています。

平良美晴(山本千尋)、甘利田幸男(市原隼人)、英語教師・財部岳人(川田広樹)

──これだけあふれる市原さんの“おいしい給食”を受けて、山本さんは今回初めての参加ということで、いかがですか?

山本千尋:もともと『おいしい給食』が大好きで、見ていた作品だったので、まずは出れることのうれしさがありました。普段アクション作品が多いので、また新たなジャンルに挑戦させていただける喜びもありました。

イメージとしては、歴代のヒロインの方たちは、強烈なキャラクターの甘利田先生に影響されて、強くなったり、前向きになったりするのが印象的だったんですけれども「そんなかわいらしいヒロインを私ができるのか」とオファーをいただいたときに思ったら、体育教師で(笑)

衣装合わせに行ったら、想像していたよりジャージだったんです(笑)もうちょっとかわいいジャージかと思ったら、すごくがっつりジャージだったので驚きましたが、歴代のヒロインとは違うということを、逆にプラスに捉えていけたらと思いました。顔合わせのときに市原さんも「自由に思いっきりしてね」というお言葉をくださったので、視聴者の方にどう受け止めてもらえるかはちょっとわからないんですけれども、今までにないヒロインを演じさせていただきたいなと、思いっきり演じさせていただきました。

山本千尋、市原隼人

──お互いの印象を教えてください。

山本:今、こうやってお話ししているだけでもお人柄がわかると思うんですけども、市原さんは常に周りのことを考えていて、そして嘘がない真っすぐなお方です。市原さんといると自分のことを好きになれるぐらい、真っすぐ向き合ってくださるんです。だから、自分も真っすぐ向き合いたいって、撮影期間中すごく思って過ごしていました。

撮影期間中の自分のことが結構大好きになれるぐらいで、やっぱりそれは市原さんの影響だったと思うんですね。今は撮影も終わっちゃいましたけど、市原さんに会ったときに恥ずかしくない自分でいたいなって思ったり。昨日もとりあえずボクシングで追い込んで…

市原:(驚く)

山本:今朝も「一応トレーニング行っとくか」みたいな感じで(笑)

市原:今朝も!?(笑)

山本:そうなんです。“市原さんに会うための前のメニュー”みたいな…恥じないようにしようと思うぐらい、それだけ尊敬していて、ずっとついていきたい存在の方ですね。

私はもともとアスリートなので、体を動かすところからスタートして、これで清めて、「これで恥ずかしくないね」みたいな(笑)

──市原さんから見て、山本さんはどんな方ですか?

市原:千尋(山本)は嘘がつけない方なんだなというのを感じさせてくれる、本当に真っすぐな方で。だからこそ真剣に目の前のものと向き合って、どんどん悩んだり考えたりすることがあると思うんです。そしてそれが爆発すれば、もっと何か新たなものが生まれるかもしれないという可能性に満ちあふれている方だと思います。

同時に、周りへの優しさとか温かさなど、作品を作る上で、出演するという仕事としてこなすのではなく「作品に参加させていただく」という敬意を持って、そのチームにものづくりの一員として参加していただける。

総合芸術として技師、制作、プロデューサーと横に並んで、チームの中の1人でいてくださいました。だからこそ、周りに対しても愛情があるんです。当たり前のように、雨が降ったらエキストラの方に自分の傘をさしてあげたり、自分が映像に映らないところでの芝居であっても誰かのために本気で常に走り続けたり。それが結構な距離でも。そういう様を目の当たりにして心からすてきだと思いました。手を抜いてしまったり、もう人には見えないからごまかしてしまったりとか、決してそういうことをすることなく向き合ってくださる。この方がヒロインで本当に良かったなと…

山本:もじもじしちゃいます。照れくさいです(照れ笑い)

市原:いや、本当にまれな方でもあると思うんです。それは、ご自身が嘘のつけない、やっぱり結果を伴う競技と向き合ってきたからこそ、自分の一つ一つの行動がすべて自分に返ってくるというのをわかっているからこそだと。その責任感をしっかり自分で全部背負っているというか…

山本:ありがとうございます。恥ずかしいですもう…十分ですよ市原さん(照れ笑い)

市原:(笑)。役者の芝居はこれという正解があるわけではありません。良し悪しも、ランキングもなく、ふわっとした中にいるんです。ですがだからこそ常により良いものをだせるように努力しつづけなければいけないと思っています。

私は、スポーツ選手や何かに挑戦している人間がすごく好きなのですが、その理由はただ嘘がないからです。努力した分結果が出ることを分かっている。そんな千尋のまっすぐなところが、どんどん伝染して周りに伝わっていき自然と士気も高まりますし、愛情もあふれ、誰かのために奮闘し支え合うチームワークにもなる。

絶対誰も置いていきたくないですし、自分も置いていかれてなるものかと、いいチームワークができる。そういう意味ですごく重要な存在になってくださったのがうれしくて…

山本:ありがとうございます。やっと終わった~恥ずかしかったです汗かきました(笑)

──本シリーズは、甘利田先生の給食のシーンのキレキレ具合もポイントですが、今回は給食以外にも…飛び箱を跳ぶシーンがありますよね。

山本:あのシーン大好きです!

──元アスリートで、中国武術をしていた山本さんが点数をつけるなら…

山本:あははっ。競技がちょっと違うんですけど…いやもう10点満点中10点以上!私はあの飛び方はできないので絶対に(笑)でもそれ以上に、あのシーンに臨まれる市原さんが大好きでした。

飛び箱のシーン問わずなんですけども、子どもたちより先に、もう誰よりも先に現場に入って、チェックをしていて。まだ飛び箱を準備してるぐらいの段階でもう練習をされていたりだとか。どのシーンも絶対に手を抜かないのが市原さんの素晴らしさで。それを子どもたちが目で見てちゃんと感じれると思うんですよね。現場ってこうあるべきだよな、そのシーンを撮るにはやっぱりそういう準備を自分でしなければいけないのかと。急には絶対にできないので。

もちろん芸術的な跳びもそうなんですけれども、そういった意味で“挑む姿”が、私は一番美しかったなと思いました。

──市原さんは実際に跳んでみていかがでしたか?

市原:もう不安でした。正直、自分はどんなことでも自信がないんです。もともと前に出るのも苦手ですし、自分がやらせていただくのであれば、精一杯できる準備をしなければ失礼になると常に思っていて。作品に対しても、準備期間が取れないものは受けないようにしたりしています。

『おいしい給食』でも、周りには「たかが給食を食べるだけ」「ただ飛び箱を跳ぶだけ」と思われるかもしれないのですが(笑)

山本:(笑)

市原:その準備一つ一つを何度も繰り返していくうちに、「何かが宿ってくるかもしれない」と思いながら向き合っていました。撮影が始まる前から器械体操ができる場所へ足を運んだり、撮影中も終わってからそのまま体操教室後に開放しているスポーツジムに通ったり、撮影当日も朝から練習したのですが、なんかしっくりこなくて。撮影が終わっても心配でした。

山本:素晴らしかったですよ。すごく集中した空間で、みんな手に汗握りながら見てました!

市原:毎回始まる前にも脚本家の永森さんに「課題をたくさんください。苦しんでもいいので課題をたくさんいただきたい。それが役者に対してのご褒美ですから」とお願いしていまして。(跳び箱が)その一つかどうかは分かりませんが(笑)楽しんでいただければ幸いです。

市原隼人の写真

──沖縄ならではのメニューもたくさん出てくると思うんで、一番ちょっとテンションが上がったメニューみたいなのありますか。

市原:選べない(笑)!

山本:あははっ

市原:王道なものだと、1話からそうめんちゃんぷるーが出てくるのですが、「このメニューはなんだろう!?」というものもたくさん出てきます。豚は鳴き声以外は全部食べると云われているそうで、沖縄ならではの歴史とともに培われてきた食文化も反映されています。

また、校歌も沖縄編ならではのアレンジがされていたり。今回の子どもたちもキャラがすごく濃くて、いろんな背景を持ったキャラクターがいます。そんな子どもたちに気持ちを重ねたり、感情移入しながら、給食を味わっていただきたいです。

──以前、市原さんにご取材させていただいた際に、「子どもの頃、揚げパンが好きだった」と。それを超えるものは出ました?
【season3の記事はこちら】 

市原:出たかもしれません。ぜひご覧いただいて(笑)

想像力をかき立てられるような、ご当地のものの素晴らしさをたくさん味わいました。前回の舞台は北海道だったのですが、真逆な沖縄に来ると、沖縄でしか味わえない、関東では普段触れることのないような、これは副菜なのか主食なのか、飲み物なのか汁物なのか、冷たいのか温かいのかすら分からないような名前がずらっと並ぶ献立が出てきます。

沖縄でしか表せない“おいしい給食の世界”を、ぜひ楽しみにしていただきたいです。

市原隼人の写真

──山本さんは、子どもの頃に好きだった給食はありますか?

山本:私、給食だと白米が一番好きなんです(笑)

山本:私は神戸出身なんですけど、なぜか神戸のご飯はちょっと水を多めで炊いてるのか、柔らかめだったんですよ。私はその柔らかめのご飯が大好きで。白米だけで食べられるタイプだから、ご飯のときは白米だけおかわりして、ただの白いご飯だけで食べたりしてました。

『おいしい給食』のおかげで、地元限定のメニューってなんだろうなって調べたことがあって。みんな食べてるんだと思っていたものが、どうやら神戸だけだったと知れたのは、すごくうれしかったですね。

「クジラといえば竜田揚げ」ってみんな思うと思うんですけど、神戸はクジラのノルウェー風というのがあって。トマトベースで、おいしいんです。みんな食べてると思ってたので、多分いろんな地方で、みんなそう思ってるんだろうなって。

だから、season4を沖縄の方が見たら「知らないんだ」って思われちゃうのかなっていう楽しみもできましたね。

──沖縄で召し上がったものって、何かありますか?

山本:私は給食を食べるシーンはなかったんですけど、実は甘利田先生が給食シーンを撮っているときに、同じ給食メニューを出していただきました。別の部屋で、甘利田先生がリアルで撮っているそのモニターが目の前にあって、そこに給食を置いてもらって、甘利田先生の給食シーンのように「いざっ」って30分ぐらいかけて一緒に食べたっていう、個人的なひっそりとした思い出はあります。

実際に沖縄でも、市原さんに比べて私はちょっと時間があったので、外に出て焼肉を食べに行ったりだとか、ちょっと観光したりとかもさせていただきました。

【インタビュー後編は10月2日(金)正午 配信予定!】
▶食事がもっとおいしくなる、好きな〇〇とは?
▶昔は譲れなかったけど今変わってきたこと「まさに10代は…」
▶お互いの印象が一致!? など

【作品概要】
ドラマ『おいしい給食 seoson4』
2026年10月より放送スタート(全10話)

■放送局情報
テレビ神奈川、北海道放送、福島中央テレビ、仙台放送、北陸朝日放送、メ~テレ、群馬テレビ、とちテレ、テレ玉、チバテレ、TOKYO MX、山梨放送、サンテレビ、KBS京都、広島ホームテレビ、KSB瀬戸内海放送、テレビ山口、九州朝日放送、鹿児島放送、琉球朝日放送、BS12 トゥエルビ

■出演
市原隼人 山本千尋 橋本偉成 川田広樹(ガレッジセール) 尚玄 いとうまい子 八嶋智人 田山涼成

■スタッフ
監督:綾部真弥 田口桂
製作総指揮:吉田尚剛
企画・脚本:永森裕二
プロデューサー:岩淵規

▶公式HP
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▶公式Instagram(oishi.kyushoku)

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(C)2026「おいしい給食」製作委員会
取材・文:entax編集部