《前編》横山賀三×岩城直弥×宮島優心(ORBIT) インタビュー「そういう目線で周りを見る人でありたい」向上心ゆえの自責、他者の期待…辿り着いた三者三様の役者としての“核”【ミュージカル『PandoraHearts』RetraceⅡ-madness of lost memory-】

2026年10月に東京・兵庫の2都市にて上演を予定しているミュージカル『PandoraHearts』RetraceⅡ-madness of lost memory-。
entaxでは主演・オズ=ベザリウス役の横山賀三、そして今作にて初登場するエリオット=ナイトレイ役の岩城直弥、リーオ役の宮島優心(ORBIT)にインタビュー!「おとぎの国で生きられたら…」横山が思い描く、夢の一瞬(ひととき)とは?
《インタビュー後編は明日公開!》

――オズ役を続投される横山さん。第2弾へのご出演が決定したときのお気持ちは?

横山 率直に嬉しかったですね!第1弾の公演でのお客様の盛り上がりがあって、たくさんのスタッフさん・キャストの皆さんとの関わりがあっての第2弾なので…。第2弾が決定したということは「第1弾が良かったんだ」と思えて、素直に嬉しかったです。新たなキャストも加わって、違う人に代わる役もありますけど、そういった意味でまた一からパンミュを盛り上げていけるように頑張りたいなと思っています。

――オズというキャラクターを今作ではどのように演じていきたいですか?

横山 この物語自体がオズくんの自分探しの旅でもありますし、100年前のサブリエの悲劇の真実や、それぞれの抱える過去が、少しずつ明るみになっていく。前回のオズくんはまだまだわからないことだらけで、過去のことやこれからのことへ不安を抱えながらも、何もわからないという状態で常に進んでいました。
でも、第2弾ではオズくんの真実に前回よりも近づきますし、今回新たに出会うエリオットやリーオにオズくんもどんどん影響されて、心の変化や、いろんな気づきをもらって成長していく。そういった意味でオズくんという役自体への深みを増していかないといけないなと思っています。

――エリオット役の岩城さん。ご出演が決まった時のお気持ちは?

岩城 出演が決まって、改めて原作を読んだのですが、印象的なシーンがあって、いいセリフも多い。こういう役を演じる重圧をすごく感じたので、しっかりやらなきゃなと思いました。

――今回演じるエリオットもそうですが、岩城さんが演じるキャラクターは、まっすぐな、潔い性格が多い印象です

岩城 そうですね、たぶん名前に「直」が入ってるから(キャスティングをする方が)まっすぐな人っぽいなっていう勘違いをしちゃうんだと思うんですけど…(笑)親が「まっすぐに生きて」という願いでつけてくれた名前です。

――そういったキャラクターを演じる上で大切にしていることは?

岩城 嘘はつかない。当たり前のことなんですけど、きっとそれが一番大事だと思います。

――リーオ役の宮島さん。ご出演が決まった時のお気持ちは?

宮島 第1弾が上演していた頃、ちょうどYouTubeにダイジェスト映像が流れてきて、レベルが高いなと思っていたんです。だからこそ第2弾に出演できるというのが本当に嬉しくて。第1弾の反響が良かったからこそ、第2弾へのお客様の期待もとても大きいと思うので、これは頑張らなくてはいけないなと思うのと同時に、レベルの高い、質のいいミュージカルに出演できることをすごく嬉しく思います。

――リーオとご自身とで、似ているところ・正反対なところは?

宮島 似ている部分がとても多いと思います。言葉数は多くはないけれど、きっと色々なことを腹に抱えて、様々なものを見ているところ。多くの辛い経験、喜びを経験していて、その上でやっぱり“エリオットに見せる顔”と“ほかの人に見せる顔”が違うところ。そういう部分は似ているのかなと思いますね。
リーオってエリオットに――、大切な人に対してはちゃんと言うじゃないですか。僕も大切な人や仲良くなった人には「こうしないとだめだよ」と言うので、とても共感出来る部分だと思います。

――ラトウィッジ校に通っている学生でもあるエリオットとリーオ。役作りに活かせそうな、ご自身の学生時代のとっておきの思い出は何かありますか?

岩城 役に活かせることは…たぶんないですね(笑)部活動はサッカーをやってました。

宮島 僕もサッカーをやってました!
あとは…高校3年生のときの文化祭で、友達何人かで集まってダンスを披露したんです。学校の小さい体育館なんですけど、初めてステージに立った――あのステージが忘れられなくて。「誰かの前に立つことって楽しいな」と思って、この世界に入りました。あの1個のステージがきっかけでいろんな気持ちが動いていったので、印象的な思い出ですね。

岩城 そういえば僕も踊った記憶があります、サッカー部の仲間と。「最悪だ…」「もう2度と立つもんか」って当時は思いました。緊張しいで、めちゃくちゃ人前が苦手だったんですよ。
確か松浦亜弥さんの『♡桃色片想い♡』を踊りました。

横山 学生時代は…毎日タピオカを飲んでた(笑)

宮島 めっちゃ令和~(笑)

横山 タピオカ屋が学校の近くに日に日に増えていって、そのたびに飲みに行って。タピオカがおいしいからというより「タピオカ屋に行ってる自分、高校生だな~」って思いながら。あとは、カラオケに毎日のように行ってました。そういった意味では、そこで練習していた歌が活きていたらいいなと思います!(笑)

――もし「別の物語(せかい)」で生きられるとしたら、どんな夢や願いをかなえたいですか?

岩城 腰痛を持っていて。肩こりと腰痛がすごいので、それが全くない人生を過ごしてみたいです。受験のときは、背中に8枚ぐらい湿布を貼らないと辛くて。自分の枷になっているので、それがなかったらなと。いいトレーナーの方と出会って今はだいぶ回復したんですが…。きついです(笑)

宮島 おしゃれな人生を歩みたかったですね。某コーヒー屋さんで働いて、眼鏡をかけて、落ち着いた生活をして…。“おしゃれ”を通ってみたかった!サッカーをやってたんで、ずっと泥臭くて(笑)

横山 おとぎの国の絵本の世界とかで生きられたら…たとえば舞浜の某テーマパークとか。悩みが少なくて、目が合っただけで恋に落ちて結婚して、みたいな。そういう世界に行きたくて。

岩城 好きなんだ?

横山 すごく大好きです。

宮島 大好き僕も。1人で行くぐらい好き。

横山 ほんとに!?嬉しい…。ちょっとそれはまた今度詳しく…!

宮島 また今度!(笑)

――このお仕事を続ける上で、大切にしている言葉は?

横山 映画を見るのがすごく好きなんですが、『ワンダー 君は太陽』という映画の一節「みんなの心の中をのぞけたら、きっと普通の人なんていないと思う」という言葉がすごく好きなんです。人って本当にわからないことが多い生き物だから、「この人はこういう人だ」って決めつけすぎずに、そういう目線で周りを見る人でありたいなって。僕の核というか、憧れる考え方ですね。

岩城 今まで他人の求める何かを叶えようと頑張っていたんですけど、そうではなくて「このキャラクターの自分が思うかっこいいところを、“自分の好き”を大切にして表現しなさい」って言われて。そのほうが自分もやっていて楽しいし、舞台上でも、そういう“自分の好き”を大切にしている人って、やっぱり輝いて見えると思うので。この言葉は自分の中に刺さっています。

宮島 「人に優しく、自分に優しく」
稽古や役作りをしているとき、「これで本当にいいのか」「もっと頑張れるんじゃないか」と常に自責をしてしまう癖があって。自分をどんどん追い詰めて良くない方向に進むことがあるので、人にも優しくできるけど、自分にも優しくしてあげた方が生きやすいなと。自分に厳しくしすぎたせいで、今までちょっと辛いこともあったから、自分に優しくすることも大事なんだなって最近よく思いますね。力抜けたほうがいいお芝居ができることもあるので、もうちょっと、いい意味で力抜いてやろうと考えてます。

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明日公開のインタビュー後編は、トークテーマごとの座談会!
初共演の3人が集まったからこそ改めて聞くことができた「役者を始めたきっかけ」、そして「PandoraHearts」についてのトークでは「エリオットがすごく好き!」と語る横山から、オズ&リーオともリンクする“ある感想”が飛び出した。

【横山賀三 Profile】
2002年9月30日生まれ、東京都出身。2013年に劇団四季ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』クルト役で舞台デビュー。その後、2013年から16年まで『ライオンキング』ヤングシンバ役を務めた。近年の出演作は、舞台『ハムレット』(ホレイショー 役)、ミュージカル『スキップとローファー』(兼近鳴海 役)、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン(芥川慈郎 役)など。

【岩城直弥 Profile】
1995年4月16日生まれ、埼玉県出身。ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン(平古場凛 役)をはじめ、WBB vol.27『トラベルモード』(ダルタニアン 役)、舞台『魔法使いの約束』シリーズ(カイン 役)、Action Stage『エリオスライジングヒーローズ』シリーズ(ビリー・ワイズ 役)、ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』シリーズ(副都心線/西武狭山線 役)等の舞台作品を中心に出演。

【宮島優心 Profile】
2000年12月13日生まれ、埼玉県出身。デビューからわずか2年で、舞台『マギ』にて主人公アラジン役に抜擢(ばってき)。日韓合同ダンスボーカルグループORBITのYUGOとしても活動中。近年の出演作は舞台『アオペラ』(雁屋園道貴 役)、ミュージカル『インサイド・ウィリアム』(ハムレット 役)、ミュージカル『憂国のモリアーティ』緋色の研究 reprise(フレッド・ポーロック 役)など。

■原作
望月淳(「Gファンタジーコミックス」スクウェア・エニックス刊)

■ミュージカル『PandoraHearts』RetraceⅡ-madness of lost memory-

チェシャ猫の世界から戻ったオズ=ベザリウスは、妹のエイダ=ベザリウスから届いた手紙の真実を確かめるべく、アリスと従者のギルバート達とともにエイダの通うラトウィッジ校に潜入。そこでエリオット=ナイトレイと彼の従者リーオと出会う。
バスカヴィルの民からの襲撃を受けながらもラトウィッジ校から帰還したオズ達は、100年前の惨劇「サブリエの悲劇」の情報を得るため、四大公爵家当主の一人ルーファス=バルマの元を訪れる。バルマの口から語られるザークシーズ=ブレイクの過去、アリスに関する一つの真実に困惑する一行。
そしてさらなるアリスの記憶の手がかりを求め、100年前の首都サブリエへと向かったオズ達が目の当たりにしたものは。

過去の記憶に誘われさまざまな思惑が渦巻く闇の中、それぞれの目的のため一筋の光を求めてさまようオズ達に、新たな禍が降りかかる―。

■公演スケジュール
【東京公演】10月2日(金)~10月12日(月・祝) シアターH
【兵庫公演】10月16日(金)~10月18日(日) AiiA 2.5 Theater Kobe

■CAST
オズ=ベザリウス 役:横山賀三
アリス 役:牧浦乙葵
ギルバート=ナイトレイ 役:小南光司

ヴィンセント=ナイトレイ 役:佐々木喜英
エコー 役:髙橋果鈴

エリオット=ナイトレイ 役:岩城直弥
リーオ 役:宮島優心(ORBIT)

ルーファス=バルマ 役:鎌苅健太
レイム=ルネット 役:江副貴紀
ジャック=ベザリウス 役:内藤光佑
ロッティ 役:門山葉子

ザークシーズ=ブレイク 役:山本一慶

笠原希々花 三小田芳樹 社家あや乃 竹内一喜 
田中秀哉 永咲友梨 藤本裕真 若林佑太

スウィング:天丸翼

声の出演:
シャロン=レインズワース 役:礒部花凜

《公式HP》
《公式X》

©望月淳/SQUARE ENIX・ミュージカル『PandoraHearts』製作委員会
写真・取材・文:entax編集部