「物語のメインではないかもしれないけれど…」覚悟を背負い戦う男を丁寧に解釈 西垣匠の俳優としての武器とは?【映画『ブルーロック』インタビュー】

累計発行部数6500万部、サッカー漫画の新たな金字塔を実写化した映画『ブルーロック』。キャストの表現力や競技シーンの迫力に、公開初日から驚きの声が続出している本作だが、entaxでは成早朝日役の西垣匠にインタビュー!

西垣演じる成早はチームのムードメーカー的存在。やんちゃな言動が目立つが、6人兄弟の長男でアルバイトや家事に追われながらサッカーを続ける苦労人でもある。元フェンシング日本代表という異例の経歴を持つ西垣だからこそ感じた本作の魅力、成早の“覚悟”へ思いを馳せた一幕も。さらに、他キャストにまつわるエピソードでは西垣が思わず即答!一番ボールと友達になれていたキャストとは?

映画『ブルーロック』

「日本サッカーに足りないのは、エゴだ――」 日本をサッカーワールドカップ優勝に導く革命的なストライカーを育成する施設〝青い監獄(ブルーロック)〟に、全国の高校生 FW たち 300 人が招集された。
勝ち上がれるのはたったひとり、敗者は日本代表入りの権利を生涯失うという熾烈なサバイバルマッチに、己のサッカー人生をかけて挑む主人公の潔世一(高橋文哉)たち。世界一“エゴイスト”なストライカーの座を掴み取れ!



――元フェンシング日本代表という肩書きをお持ちの西垣さん。本作で描かれるエゴや個性に関して、共感できる点はありますか?

西垣:みんな負けず嫌いだし常に1番を目指していたので、最初に300人集められて、絵心さんが演説していたシーンは共感しかなかったです。「舞台はワールドカップ決勝、アディショナルタイム。優勝のかかった局面で迷わず打ち抜ける、そんなイカれたエゴイストだけ この先に進め」というセリフ。あそこは震えましたね。

――ご自身が演じるキャラ以外で、一番思考が共感できたキャラクターは?

西垣:久遠の勝ちへの執着――どんな手を使っても勝つ!みたいなものは、突き抜けていてかっこいいなと思いました。彼の過去も含めて考えるとそうなっても仕方ないし、それが彼の武器なんだったら別に何も悪いことしてないじゃん、と。

久遠渉(演:浅野竣哉)

――成早朝日を演じるにあたって、ご自身が演じるからこそ気がつけた側面はありますか?

西垣:原作ではフォーカスが潔や蜂楽に当たっていますが、「どれくらい(成早は)勝ちたいんだろう」ということを、ちゃんと考えなきゃいけないなと思いました。成早が負けたら(家族が)貧乏になることが決まっている中で「1点の重みはどれくらいなのか」と。
あとは先制点を取る1点と、1対0から追いつく1点は、試合を見ていても違うじゃないですか。その興奮――点が決まったときの気持ちの流れは、丁寧に演じたいなと思いました。

「負けたら日本代表入りの権利を生涯失う」って、選手にとってはほとんど“死”と同義じゃないですか。それほどの覚悟や失うものを背負って戦う人たちだから、(成早は)物語のメインではないかもしれないけれど、同じぐらいの気持ちで戦っているんだということは、実際に役のことを考えて気づけた部分ではありますね。

――ご自身のエゴいところ(譲れないこだわり)は?

西垣:朝ごはんは納豆を入れたいなってところですかね。小学校3年生の頃から、朝ごはんを食べるんだったら絶対納豆ごはん!最近は夜ごはんに味噌汁を多めに作って、それを小分けにして冷蔵庫に入れてるんですよ。それを朝温めて、鮭をグリルで焼いて、プラス納豆っていう…超健康的な朝ごはんを食べていて、それを続けていきたいなと思ってます。

――では、今の西垣さんの体を作っているのは…

西垣:8割5分大豆だなって感じです(笑)

――西垣さんから見て、1番ボールと友達になれていたキャストはどなたでしょうか?

西垣:櫻井海音ですね!(即答)
サッカーが本当に好きなんですよ、彼。ずっと現場でボールを触ってました。常にリフティングをしたり、ドリブルの練習をしたりしていたので、1番友達だったと思います。

蜂楽廻(演:櫻井海音)

――チームZのムードメーカーは成早ですが、キャストの中での1番のムードメーカーは?

西垣:浅野竣哉(久遠渉 役)は結構、ボソッとおもしろいことを言うタイプでした(笑)
でも全員がボケでありツッコミだったので、特に誰が…というより、みんなが(ムードメーカー)。男子高校生の集まりって感じでしたね(笑)

みんながみんなの性格を理解していたから、全く気を遣わなくてよかったです。例えば「集中したいだろうから話しかけないでおこう」というときに「なんで来ないの?」みたいな空気にならない。すごくいい関係性だったなと思います。(撮影が)終わってからもみんなでフットサルに行ったりしていました。

――ちなみに西垣さんはボケとツッコミ、どちら側になることが多かったですか?

西垣:…ツッコミ側なのかなぁ?(笑)
みんなと一緒になってケラケラ笑ってるだけかもしれないです(笑)

――15歳の成早を演じるにあたって、ご自身の高校時代のことを思い出されたりしましたか?

西垣:高校時代の写真は見ました。イコール“フェンシング”になっちゃうんですけど「このぐらい練習してたな」「めっちゃご飯食べてたな」とか。(食欲が)本当にすごかったですね(笑)練習から帰ってきて、揚げ物で米2杯いく、みたいな。2合近く食べてました。すごい体力だったなと思います。

――成早の武器は「裏抜け」。西垣さんの俳優としての武器は何でしょうか?

西垣:難しいですね…。
他の人よりちょっとだけ、台本を覚えるのが早いと思います。ノートのどこに何が書いてあるかも一緒に覚える、みたいな覚え方を中高生のときにしていたのですが、その癖がついたのか「台本のこのへんにこの文字があった」みたいな覚え方をするようになりました。現場でどうやって台本を覚えているかという話になったときに「こうやってる」と言ったら「え?それだけ?」って言われたんですよ。そのときに「意外と覚えがいいのかもしれないな」と思いましたね。

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【西垣匠 Profile】
1999年5月26日生まれ、石川県出身。
2021年にドラマ『夢中さ、きみに。』で俳優デビュー。近年の主な出演作はドラマ『ドラゴン桜』、ドラマ『みなと商事コインランドリー』、映画『六人の嘘つきな大学生』、ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』、ドラマ『失恋カルタ』、ドラマ『多すぎる恋と殺人』、映画『ほどなく、お別れです』、映画『ソニックビート』などがある。

◼︎映画『ブルーロック』
原作: 金城宗幸・ノ村優介『ブルーロック』(講談社「週刊少年マガジン」連載)
出演:
高橋文哉
櫻井海音 高橋恭平 綱 啓永 野村康太 / K(&TEAM)
青木 柚 西垣 匠 富本惣昭
倉 悠貴 東 啓介 / 畑 芽育
窪田正孝
主題歌: Ado 「モンストロ」(Capitol Records / ユニバーサル ミュージック)

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写真・取材・文:entax編集部