令和版『キャッツ❤︎アイ』は若い世代にこそ刺さる?“新カップル”が魅力を深掘り「ある意味、いろんな作品の元祖」【声優インタビュー:小松未可子&佐藤拓也】

昭和の名作漫画『キャッツ♥アイ』が令和に完全新作アニメ化。9月26日(金)よりディズニープラス「スター」にて独占配信中。主人公・来生瞳(きすぎひとみ)を新たに演じるのは、『CITY THE ANIMATION』南雲美鳥、『呪術廻戦』禪院真希などの声で知られる声優・小松未可子。恋人の刑事・内海俊夫を演じるのは、『アイドリッシュセブン』十龍之介、『ジョジョの奇妙な冒険 第2部』シーザー・ツェペリ役などで知られる佐藤拓也。『キャッツ❤︎アイ』という作品にいちファンとして触れ続けてきたという2人に、令和版本作の魅力を聞いた。
※“令和の年齢感”を大事に!役作りに関するインタビュー記事も配信中!
週刊少年ジャンプにて1981〜84年に連載された北条司氏による大人気漫画『キャッツ♥アイ』は、喫茶キャッツアイのオーナーである美人三姉妹の瞳(ひとみ)、泪(るい)、愛(あい)が、怪盗キャッツアイとしてクールに夜を駆け、刑事とのスリリングな恋模様も描く伝説的ラブコメ作品。日本のみならずアジア・欧米でも強い人気を誇り、40周年を迎えた2022年には原画展が開催されるなど、今なお多くのファンに愛され続けている。

9月26日(金)より配信中となる令和版では、これまでアニメ化した際には描かれなかった神谷真人*(『シティーハンター』冴羽獠のモデルと言われる人物)が登場。より原作に近い形で制作されている点が見どころの一つだが、スカイツリーやスマートフォン、ボルダリングのシーンが描かれるなど、舞台設定を現代版にアップデートしているのもポイントだ。
*担当声優は小西克幸(『鬼滅の刃』宇髄天元、『薬屋のひとりごと』高順、『テイルズ オブ シンフォニア』ロイド・アーヴィング など)

|「今の若い子からすると“神聖”な部分がたくさん」 令和版の魅力

──まずは、令和版『キャッツ❤︎アイ』への出演が決まった時の率直なお気持ちを聞かせてください。
小松 もう何よりもプレッシャーと緊張感がすごく大きかったなと…(笑) 自分が生まれる前からある作品ですので、やっぱり私としても世代を超えて語り継いでいきたい作品でもあるという印象がすごく強かったですし、そんな作品をまた新しく担当させていただけることになって、うれしさと緊張感が半々でしたね。
佐藤 僕自身も、以前のアニメを再放送で見ていた世代でしたし、漫画も本当にどこへ行ってもあるぐらいの作品ですので、今回、この俊夫という瞳の相手役をやらせていただくということにあたっては、緊張感もありましたけど、いち作品ファンとして非常にうれしく、光栄な機会をいただいたなと思っています。
──40年以上愛される本作について、また令和版として描かれることについてはどう感じていますか?
小松 ラブコメでもあり、シリアスな姉妹の物語もあるという軸のもとに、すごくエンターテインメントが詰まっているなという印象です。ある意味、いろんな作品の元祖でもある作品なのかなと。例えば“怪盗”だったり“三姉妹”だったり、“恋人でありながら、互いに敵のポジション”だったり、そういうオマージュをしている作品を数多く目にしてきたように思います。
佐藤 俊夫と瞳の関係性も、あのコミカルなリアクション、お芝居の感じ、いわゆる丁々発止(激しく議論を交わす様)のやり取りというのが、どこか懐かしさと共に「あっ、『キャッツ❤︎アイ』ってこうだよね」って──。なんか安心感と言いますか、馴染(なじ)むなというものがこの新作で、それが作り手の提示するある種の空気・匂いとして残っているんだなと。

小松 あとは『キャッツ❤︎アイ』と聞いた時に、パッとイメージは浮かぶけど原作は知らないよという世代も増えてきていると思うので、「元祖はこれなんだよ!」って、その素晴らしさを知って欲しいなという気持ちもありますよね。元祖を知って初めて目の当たりにするエンタメもあると思うんですよ。本作には「あ、なんか今の時代からすると結構新鮮だな」って思える部分がたくさんあるので!
佐藤 単純に原作から40年ぐらい時間が経っているということでもあるので、例えば愛ちゃんのガジェットの技術力ですとか、今だからこそできる映像表現、そして原作の北条先生が描かれた三姉妹を、アニメーターの皆さんが「なんとしてもこのアニメで表現するのだ!」という愛を端々に感じられると思います。キャスト陣も年が近い人が多いので、『キャッツ❤︎アイ』という作品をどこか“共通言語”として話せるというのは一つ大きな強みかなと思っています。
