声優・小野友樹 「再会できたことが本当に嬉しい」 原菜乃華と10年ぶりの再会に感動

声優の小野友樹が劇場アニメ『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』公開記念プレミアム舞台挨拶に登壇。主人公の声優を務めた原菜乃華との再会の思い出を語った。
1865年にルイス・キャロルが生み出し、今もなお世界中で読み継がれ、数多く映像化されてきた名作『不思議の国のアリス』が、劇場アニメ『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』として日本で初の劇場アニメーション化。
この度、公開記念プレミアム舞台挨拶が開催された。イベントには主人公・りせ役の原菜乃華、アリス役のマイカ ピュ、りせの祖母・文子役の戸田恵子、文子の秘書でアリス記念館館長の浦井洸役・間宮祥太朗、ハートの女王役の松岡茉優、三月ウサギ役の八嶋智人、チェシャ猫役の森川智之、ヤマネ役の小野友樹、そして篠原俊哉監督が登壇した。
原は「今日はとっても楽しみにしていましたし、緊張していましたが、ご覧になった大勢の皆さんのお顔を見て安心しました」と語り、マイカも「お暑い中ありがとうございます。今日はよろしくお願いします」と大人顔負けのしっかりとした挨拶で共演キャストを驚かせた。間宮は「主演の原は事務所の後輩なので、どうぞよろしくお願いします」と先輩らしい挨拶。森川は「りんごを探しているのかい?」とチェシャ猫のイケボセリフを披露して会場を沸かせた。

今回が本作関連のイベント初参加となった戸田、松岡、八嶋、森川、小野が、オファーを受けた当時の気持ちを振り返った。戸田は「まだ私こんな可愛いタイトルに呼んでいただけるのだと嬉しかった」と笑い、完成版を観て「色彩が柔らかく、ギスギスした心が優しくなる作品」と感想を述べた。

八嶋は「20代の頃に声優の仕事でガヤをやっていて、その他大勢の役ばかりで自分専用のマイクなんて持てなかった。だから今回、きちんとキャラクターに声を当てられるのが本当に嬉しかった」と喜びを語り、さらに「原さんはこんな濃いキャラクターたちを受け止めるのが一番大変だと思った。繊細な声で支えていて感動した」と称え、会場から大きな拍手が送られた。

松岡は「子供の頃から知っているハートの女王を自分が演じるなんて驚きました」と語り、「監督からはハートの女王は、威圧的でありながら、ワンダーランドで過ごす日々に飽き飽きとしているので、特別な女王様ではなく“等身大”で臨んでほしいと言われました。りせとの関係性と、自分と菜乃華さんの距離感を重ねて演じました」と振り返った。

森川は「原作が世界的に普及の名作なので、そこに現代をどう絡ませるのかを考えながら、間違えないようにと意識してスタジオに向かいました」と振り返りつつ、「チェシャ猫をどういう声で演じるかあまり考えずに臨んだら、最初に出したニュアンスが違ったようで『イケボでお願いします』とリクエストされて。いいんだ、と思ってやらせていただき、とても楽しかったです」と笑顔で語った。

小野は「実は10年近く前、子ども向け番組のMCを花江夏樹くん(???役)と一緒に担当していた頃に、当時まだ学生だった原さんと出会っていたんです。その思い出が蘇って、再会できたことが本当に嬉しい」と語り、感慨深げな表情を見せた。これに原も「お会いした時は泣きそうになってしまいました。当時は小野さん花江さんのことを“オノちゃん”“ハナちゃん”と呼んでいて、そんな日々を思い出すと感慨深いです。今回またお会いできて、本当に涙が出るほど嬉しかった」と応じ、胸いっぱいの思いを伝えた。小野も「ロケの合間に見学に来てくれて、涙で迎えてくれたのを覚えている。大人になってまた同じステージに立てるとは思わなかった」と応じ、観客も二人の縁に温かい拍手を送った。


続いて、「もし皆さんがワンダーランドに迷い込むとしたらどんな世界に行きたいか?」という質問で松岡は「ハロー!プロジェクトのアイドルが大好きなので、かつて見られなかったライブがあちこちでやっていたら、絶対にそこから出たくない」と笑顔で語り、アイドル愛をにじませた。
間宮は「38年ぶりに阪神タイガースが日本一になったペナントの瞬間をずっとループしていたい」と熱烈な虎党ぶりを披露。男性キャスト陣の野球談義に発展し、笑いに包まれた。

イベント終盤では、サプライズで8月26日に22歳の誕生日を迎えた原を、キャスト陣・監督が大きなワンダーランド特製ケーキで祝福する一幕も。突然のケーキ登場に原は驚きつつも、「こんなに素晴らしいキャストの皆さんと、見に来てくださった皆さんに祝っていただけるなんて、最高の22歳になりそうです。本当にありがとうございます」と笑顔を見せた。抱負を尋ねられると「健康に気をつけて、大好きなアニメをたくさん観たいですし、この映画がたくさんの方に届いたらいいなと思います」と語り、会場全体から温かな拍手が送られた。

舞台挨拶の最後には、原の「ワンダーランドへ!」の掛け声に続き、キャストと観客全員が「ダイブ・イーン!!!」と大きく声を合わせた。キャノン砲の特効が放たれ、公開記念イベントは大盛況のうちに幕を下ろした。

映画『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』は全国公開中
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