【金曜ロードショー】終戦80年の8月15日『火垂るの墓』ノーカット放送　高畑勲監督作品で平和を考える

80年目の終戦の日となる今夜9時から、日本テレビ系・金曜ロードショーにて高畑勲監督の不朽の名作『火垂るの墓』がノーカットで放送される。

いまから80年前の1945年8月15日正午、昭和天皇による「終戦の詔書（玉音放送）」がラジオで放送され、日本は連合国に対し無条件降伏を受け入れ、3年8か月に及んだ太平洋戦争が終結した。この節目の日に、平和の大切さを考えるきっかけとなる作品が選ばれた。

『火垂るの墓』は、作家・野坂昭如が自らの経験を基に執筆し、第58回直木賞を受賞した小説を原作としている。高畑勲監督が戦争末期から戦後の混乱期を生きる14歳の少年と4歳の少女の姿を描いた物語で、当時の神戸の町や人々の様子、B29による爆撃の恐ろしさなどがリアルに表現されている。

声優陣も舞台と同じ関西地区出身者から選ばれており、空襲で母を亡くした14歳の少年・清太の声を映画公開当時16歳だった辰巳努が、4歳の妹・節子の声を当時5歳の白石綾乃が演じている。

｜登場人物

清太（14歳）声：辰巳努
中学三年生。元住んでいた家は武庫郡御影町（現・神戸市東灘区）にあったが、1945年６月５日の神戸空襲で焼けてしまった。父は海軍大尉で巡洋艦「摩耶」等に乗艦していたが、激化する戦局の中で音信不通に。中学が空襲で焼けてしまったので、学校には行っていない。

節子（４歳）声：白石綾乃
清太の年の離れた妹。清太に貰ったドロップ缶と、マーマ人形を大事に抱えている。

親戚のおばさん　声：山口朱美
西宮に住む、清太の父方の遠い親戚。清太の母とは、お互いに焼け出されたら身を寄せ合うという約束をしていた。最初は、清太たちを温かく迎えるも、次第に疎ましく扱う様になる。

『火垂るの墓』（1988）
放送日時：8月15日（金）よる9時00分～10時54分
原作：野坂昭如
脚本・監督：高畑勲
音楽：間宮芳生
声の出演：辰巳努、白石綾乃、志乃原良子、山口朱美ほか

【ストーリー】
終戦間近の神戸。この町もB29の大編隊が襲いかかった。清太と節子の兄妹は混乱の最中、母親と別れ別れになる。家を焼け出され、路頭に迷った兄妹は親戚のおばさんの家に身を寄せることにするが、食料や着物が底をつきはじめると、おばさんと清太の関係もしっくりいかなくなった。ついに二人はおばさんの家を出て、横穴壕でままごとのような新しい生活を始める。夜は蚊帳の中に蛍を放ち、かすかな光で寂しさをまぎらわす。苦しいながらも、色々と工夫を凝らした生活はそれなりに楽しかった。しかし、はかない蛍の命を見て、「なんで蛍すぐ死んでしまうん」と清太に尋ねる節子の命もまた、食料がつき、蛍の命のように消えかかっていく。

【金曜ロードショー　今後の放送ラインナップ】
今夜9時『火垂るの墓』※ノーカット
8月22日よる9時『崖の上のポニョ』※ノーカット
8月29日よる9時『もののけ姫』※ノーカット
9月5日よる9時『ペット２』※本編ノーカット